2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350713
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
山本 理人 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80312429)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
束原 文郎 札幌大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (50453246)
石澤 伸弘 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60368553)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スキー学習 / 体力テスト / QOL |
Research Abstract |
平成25年度は、小学校におけるスキー学習の実態調査ならびに小・中学生を対象に「雪を使った活動(運動・スポーツ)に関する実施状況調査」を実施した。また、成人を対象にスキーの実施頻度とQOLに関するインタビュー調査を実施した。 1.小学校低学年期におけるスキー学習の実態調査:岩見沢市内の小学校5校、南空知管内の小学校1校、札幌市の小学校1校を対象に、小学校低学年期(1,2年生)に展開されている、築山(学校内のグラウンド)でのスキー授業に焦点を当て、非参与観察法と教師16名に対するインタビュー調査を行いその現状と課題を明らかにした。調査の結果、6事例で児童の学習従事時間が短いケースが見られた。これは、学年合同(2クラス合同:教師2名)で実施するために児童数が多くなると同時に、築山の規模が十分に確保できないため「待ち時間」が生じているということである。また、インタビュー調査から、教師の多くが築山における学習を「スキー場で行う授業の準備学習」として捉えていることが示された。これらのことから、学習指導要領で期待されている「遊び(スキー遊び)」の要素は少なく、子どもたちにとって「楽しさ」を体験することが困難な環境であることが示唆された。この内容は、「小学校低学年期におけるスキー学習の実態 ~北海道岩見沢市における実践に焦点をあてて~」というタイトルで、2013年10月に行われた「日本スポーツ教育学会第33回大会(日本大学文理学部百周年記念館)」で発表した。 2.「雪を使った活動(運動・スポーツ)に関する実施状況調査」:岩見沢市において、体力テストを実施した小学校5年生と中学校2年生すべてを対象に「雪を使った活動(運動・スポーツ)に関する実施状況調査」を実施した。現在、この調査結果と子どもたちの体力データとの関連を分析中である。 3.成人を対象としたQOL調査:インタビュー調査を実施。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は、小・中学生を対象にスキーの実施頻度ならびに体力・運動能力などを測定し、その関係を明らかにするとともに、成人のスキー実施頻度とQOLの関係を明らかにすることが主な計画内容であった。 小・中学生を対象とした調査に関しては、計画通りに進んでいるだけでなく、26年度の計画内容に含まれているスキー学習の実態調査に関しても一部行うことができた。成人を対象とした調査に関しては、量的調査を行うためのインタビュー調査(質的調査)を実施中であるが、やや進捗状況に遅れがある。
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Strategy for Future Research Activity |
小・中学生を対象にした調査は、今回調査を行った「雪を使った活動(運動・スポーツ)に関する実施状況調査」の内容を体力データと関連づけながら分析するとともに、調査票の修正を行いながら、札幌市を対象に加え、再度調査を行う。また、成人を対象にした調査に関しては、インタビュー調査から抽出された内容を元にQOLに関する調査票を作成し、各年代ごとの調査を行う。特に成人を対象とした調査に関しては、活動の定着という観点から、クラブという拠点をもってスキー活動をしている人たちから情報収集を行い、定期的、安定的に活動を行う人たちの活動内容とQOLのデータを収集する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していたデータ入力作業が、平成26年度に行われることになり、人件費が使用されなかったため「次年度使用額」が生じた。 「次年度使用額」は、平成26年度のデータ入力にかかる人件費、調査のための郵送費などに充てる計画である。
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Research Products
(1 results)