2013 Fiscal Year Research-status Report
広汎性発達障害児のコミュニケーション能力に働きかけるリズム遊びの教材開発
Project/Area Number |
25350717
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
茅野 理子 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (60125812)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 舞踊教育 / 知的障害教育 / リズム遊び / コミュニケーション能力 / 教材開発 |
Research Abstract |
平成25年度は、研修や文献を通して広汎性発達障害について理解を深めるとともにダンスセラピーやムーブメント教育の動向について先行研究を調査し、データベースの作成および問題点の解析を行うことを主とした。具体的な実績は次のとおりである。 1.ダンスセラピーやムーブメント教育に関する国内における先行研究の分析検討及び関連する先行研究の主要授業モデルの分析検討は概ね進んでいる。 2.各種ワークショップに参加し(8/3・4,12/21,3/29・30)、広汎性発達障害児のリズム遊びに有効な実践資料の収集を行った。 3.本学部附属特別支援学校小学部において指導実践を引き続き行い(12/2・13・19)、これまでのまとめを日本教育大学協会全国保健体育・保健研究部門全国創作舞踊研究発表会で報告した(12/21)。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成25年度は、栃木県を中心とした特別支援学校を対象に質問紙調査を行い、ダンス領域の実践がどのような目的、内容、頻度で行われ、どのような成果と問題点があるのかを明らかにすることも研究内容としていたが、それについては、未調査である。またダンスセラピーやムーブメント教育に関する国外における先行研究の分析検討は遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
前年度に未着手の実態調査及び国外における先行研究分析を行い、それに基づく問題点の解析と素案作成を年度前半で実施する。その上で、本学部附属特別支援学校においてリズム遊びの実践を行い、発達の異なる6歳から12 歳までの数名を対象として、その有効性に関する縦断的、横断的資料を得ることを中心課題とする。それらを踏まえて客観的検証のための方法を探っていく。 実践は毎時約20分、週1回程度を予定し、来年度にかけて約1年を通して行う。VTRにより撮影し、対象児童の反応を詳細に観察記録する。運動従事時間を計るとともに、他者との関わりなどを動作学的に分析し、質的考察を行う。 指導教員、保護者に対するインタビューにより、実践に際する考慮すべき点や効果について定性分析を行う。 まずは、相手とのリズム遊び、模倣遊びを、いろいろなやり方で、自発的に行うことができるようにすることに着目して教材を開発することに焦点化する。対象児すべてに有効性が見られない場合は、事例研究とする。その上で、本学部特別支援教育の大学教員から専門的な指導やアドバイスを受け、また、特別支援学校教員や保護者からのインタビューを通して要因を探り、教材化を再検討する。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度実施予定であった栃木県内の特別支援学校におけるアンケート調査ができなかったためと、国外における文献収集に着手できなかったため。 平成25年度に実施できなかった栃木県内の特別支援学校におけるアンケート調査及び国外における文献収集の費用。引き続いてのワークショップ参加及び研究発表のための旅費等。今年度実施予定の研究内容に関わる諸費用。
|