2014 Fiscal Year Research-status Report
義務教育段階における体力の向上も企図した課題ゲームによるサッカー学習指導の系統化
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25350743
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Research Institution | Takarazuka University of Medical and Health Care |
Principal Investigator |
後藤 幸弘 宝塚医療大学, 保健医療学部, 教授 (00047391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 譲 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (00529969)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | サッカー / 課題ゲーム / 持久力 / 学習指導 / 児童 / 生徒 |
Outline of Annual Research Achievements |
5つの優れた「課題ゲーム」の運動強度の検討結果を基に高学年児童用に作成した単元計画(11時間)と中学2年生用に作成した単元計画(15時間)の学習成果(個人技能:8の字ドリブル、リフティング回数、ゲーム様相、20mシャトルラン、小林の態度測定、よい授業への到達度調査等)を検討した。すなわち、「ツーゴールドリブルゲーム」を単元を通してスキルウオーミングアップを兼ねて位置付け、児童には過渡的相乱型ゲームである「サイドマン付きキックラインポートボール(5対5)」から攻撃側の数的優位の程度が5対3から5対4に減少する「キックラインポートボール(5対5)」「Runランサッカー(4対4)」に立ち上げるプログラムで、中学生には「キックラインポートボール(5対5)」「ゴール付きRunランサッカー(3対3)」「シュートゲーム」をへて「サイドゾーン付きハーフコートミニゲーム(7対7)」「ハーフコートミニゲーム」に立ち上げるプログラムである。 その結果、いずれの授業においても、「8の字ドリブル」「シャトルラン」の成績は、有意に向上し、「試しのミニゲームゲーム」におけるゲーム様相も高まった。さらに、態度測定の結果においても改善が認められた。 なお、授業に用いた「課題ゲーム」における児童の平均心拍数は、いずれのゲームにおいても155拍・分以上を示した。 これらのことから、「過渡的相乱型」をへて「攻防相乱型」に立ち上げる教材配列試案に基づき、優れた課題ゲームで構成する単元計画は、ゲームの本質である「勝つための工夫」を戦術とボール操作技術を身につけながら楽しみ、その過程で体育授業に対する愛好度を高めるとともに体力の向上も図れることが認められた。すなわち、サッカー「課題ゲーム」を用いた課題解決的学習は、文部科学省が「体つくり運動領域」以外の領域に期待した指導法の一つの工夫になり得ると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究協力を引き受けてくれる学校があったことと共同研究者との作業が順調に進み、おおむね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の学年を超えた積み重ね学習以外は、研究計画どおりに進める。
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Causes of Carryover |
研究協力校への謝金が、個人研究費で過去に購入していたボールをお渡しすることですませたため謝金が抑えられたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
一昨年度に購入した、GPSシステムSPI Pro の増設の設備備品として使用する。
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Research Products
(2 results)