2013 Fiscal Year Research-status Report
モーションキャプチャーを用いた運動フォーム学習支援システムの研究と授業への応用
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25350779
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
島 健 上智大学, 文学部, 准教授 (20216039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 恭久 上智大学, 理工学部, 准教授 (30255715)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Kinect / e-leaning / 動作分析 / モーションキャプチャ / 運動フォーム / フライングディスク |
Research Abstract |
本研究は、体育実技における運動動作の学習支援システムを構築することを目的として、Kinectを用いて適切な動作を獲得するためのフィードバックを自動的に学習者に提示するシステムの研究開発を行うものである。平成25年度は、(1)システムの運動動作特徴パターンの抽出および閾値の設定と、(2)動作改善に有効なフィードバックの提示について検討・開発を行った。 (1)については、フライングディスクの授業時に投動作を撮影、指導者が共通する弊害となる動作についていくつかのパターンに分類し、その結果から初心者が陥りやすい5つの動作特徴を選び出した。それらを矯正するための判定基準をシステムに実装した。判定基準は、(1)テイクバック判定、(2)右手の高さ判定、(3)右手の高さ遷移判定、(4)右肘の角度判定、(5) 腰の捻り判定である。からだの大きさや腕の長さにより基準も変動するため、いくつかのパターンを試し基準となる閾値を設定した。実験では現段階のシステムにおいてコントロールの精度向上での相関は見られなかったが、初中級者レベルのフォームの改善には相関が見られた。これらのことから、システム利用により学習者のフォームが改善すること、学習支援として利用可能であることが確認された。 (2)については、現システムではKinectの前で投動作を行うことによりPC上の提示画面で学習者の実際の動きを見る映像と動作後に上記の5つの判定基準に沿ったフィードバックが行われるようにした。。使用方法について事前説明を受けた後は、学習者が投動作を実際行い画面に提示される内容に従って動作の改善を行うことができる。特定の動作でPCに触らずともリセットができるようにしたため、学習者が繰り返し試技を行えるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度でフライングディスクのバックハンド動作についてのプログラムについては基本的なものが完成した。一般学生によるシステム利用実験により、システムによるフォーム改善の効果が認められたことから、本システムを学習者の学習支援に利用できる目処がついた。
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Strategy for Future Research Activity |
現行システムでは5つの判定基準について、システムがうまく判定できない箇所があったり、右手の高さ遷移判定で、基準となる高さが優先されるのか、それとも水平に投げ出されることが優先されるのかが判別できなかったりしているため、対応するためにシステム修正が必要とされる。 平成26年度は、修正を加えたシステムを実際の授業内で利用し、学習者のフォーム変化やコントロール精度の検証を行い、実技授業への応用について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
海外での学会参加がアジア圏であったため、旅費が予定よりも少なく予算が残ってしまった 今年度は世界大会等の視察も含まれるので計画通り使用できるものと思われる
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Research Products
(5 results)