2015 Fiscal Year Research-status Report
地域スポーツの推進計画立案における多元的主体の相互補完的ガバナンスに関する研究
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25350786
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| Research Institution | Nihon University |
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Principal Investigator |
水上 博司 日本大学, 文理学部, 教授 (90242924)
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2013-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 総合型地域スポーツクラブ / 地域社会論 / 市民社会論 / スポーツの公共性 / スポーツNPO / アソシエーション論 / 中間支援ネットワーク / スポーツの自己統治 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
公的・民間非営利・民間営利の各セクターは、いったい各々にどのような公共の担保を組織内部で構築し、そして、それをどのようなスポーツ事業として立案・企画・実行することで、地域スポーツの公共性という評価につなげているのであろうか。
このような問題関心のもとで、本年度の研究では、平成25（2013）年度と平成26（2016）年度の2年間にわたって実施してきた各セクターへのヒヤリング調査のデータを再分析した。と同時に、平成10（1998）年度から総合型地域スポーツクラブの中間支援を行っているスポーツNPOの活動実績を分析した。その理由は、過去2年間のヒヤリング調査の分析をつうじて、公共・民間非営利・民間の各セクターとも類似したスポーツ事業が実施され、ここで語られる公共の担保も類似したもので、差異がほとんど見られなかったからである。その一方で、総合型地域スポーツクラブの中間支援をおこなっているスポーツNPO（民間非営利セクター）の活動実績と公共の担保を分析していると、公共セクターや民間セクターの公共の担保の背後には、まだまだ隠された担保が存在をしており、それらが顕在化されていないということが判ってきた。
本年度の研究では、スポーツ行政とスポーツNPOを比較検討の対象とし、総合型地域スポーツクラブの集合的行為を通じたスポーツ組織の補完的統治の可能性について検討した。まずスポーツ行政は、スポーツを推進するための公的な担保を、行政内部の意志決定構造と行政手続きの遵守性に求める論理構造が根強く残っていることを確認した。一方で、スポーツNPOは、代表者らをはじめとして共通の関心をもった個人が職縁や地縁と無関係に集合的アソシエーションを創発し、市民社会として自立的展開をはかり、地域スポーツの理想的なあり方や総合型地域スポーツクラブの育成方針に関して、意見具申ができる言説的コミュニティを創発していた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の最終段階にはいっている。すでに得られたデータや資料等の分析は済ませているので、これらのデータや資料を学術論文として成果報告することが大きな課題である。研究成果は、過去20年間にもおよぶスポーツNPOの活動実績を学術論文として整理する作業でもあるので、論点を明確にして、多くのスポーツ関係者がどのように自己の組織内活動について、自己再帰的形式をもちいて内省し、そして、新しい統治のあり方を組織内部の検討できるような実践的レベルにおいて報告することが重要である。さらに、平成29（2017）年度以降の継続的な研究計画についても、同時並行的に検討していく必要がある。
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| Strategy for Future Research Activity |
想定以上の研究の進捗であるので、本年度は研究成果を学術論文として投稿すること、さらに、研究成果から導きだされた研究課題を明確にし、平成29（2017）年度以降のおおむね4年間の研究計画を立案していくことも検討していく。その一方で、学術論文としての成果報告だけではなく、スポーツ関係者が広く研究成果を理解できるように、スポーツ指導書やホームページ、ソーシャルネットワークなどを活用して啓発につとめるようにもする。
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| Causes of Carryover |
1000円以内の金額で次年度使用額が生じている。本年度はほぼ計画通りに研究費を使用している。この差額は繰越金として有益に活用していきたい。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
その他の経費として活用する
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Research Products
(1 results)
