2013 Fiscal Year Research-status Report
ランニングの疲労困憊を決定する最終要因とそれを改善するトレーニング方法の究明
Project/Area Number |
25350787
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
山地 啓司 立正大学, 法学部, その他 (50012571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鍋倉 賢治 筑波大学, 体育系, 教授 (60237584)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 単独走 / 複数走 / パフォーマンス |
Research Abstract |
本研究は平成25年度~27年度の3年間にわたるものである。その目的はランニングやレースを行う際単独走に比べて複数走がなぜ精神的に楽に感じるのか? 両者の間にパフォーマンスに差が生じるであろう、と仮設し、その差が生じる要因やメカニズムを追究することによって新しいトレーニング法を模索することを目的とするものである。 初年度は、グランドで1,500mタイムトライを単独走と複数走で実施し、単独走よりも複数走の記録が高くなる事実を明らかにし、生理的・精神的・気象条件等の総合的視点からその要因を究明した。被験者は日ごろレクレーション的にランニングを楽しんでいる20歳代の学生6名である.各被験者はランダムに単独走と複数走をそれぞれ7~10回実施し、記録と生理的・心理的・気象条件等の多角的視点からその影響を調査した。その結果、1,500mの記録は単独走が(4分51±23.7秒)、複数走は(4分45±20秒)となり、単独走が複数走に比べ有意(p<0.05)に劣っていた。なお、両者の変動係数(CV)はそれぞれ8%と7%になり、有意な差が認められなかった。さらに、両者の生理的測定項目である最高心拍数はそれぞれ192.1±4.2 VS 191.9±1.3(n = 5)、血中乳酸はそれぞれ15.4±1.8 VS 15.7±1.3 (n = 6)、心理的項目であるやる気度はそれぞれ1.0±2.6 VS 1.1±2.7 (n = 6)、RPE(下体)とRPE(上体)はそれぞれ18.1±0.5 VS 18.2±0.4 (n = 6)と18.9±0.3 VS 18.6±0.4 (n = 6)、気象条件は単独走と複数走それぞれ風速2.8m±0.5 VS 2.6m±0.1 (n = 6)とWBGT8.9±0.7℃ VS 8.3±1.3℃ (n = 6)となった。本実験では明らかにされなかったがパフォーマンスへの影響はペースが大きな要素と推測される。 平成26年度には、気象条件やペースの変動を受けない研究室内でトレッドミル走を用いて、単独走と複数走の記録への影響と、それに関連する生理・心理的要素の視点からそのメカニズムを究明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では10名の被験者を予定したが、実験回数が多い為、集まらず最終的には6名になった。さらに、1人単独走10回、複数走10回の計20回であったが、2~3名の被験者が期日までに到達しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度はトレッドミルを用いて、平成25年度と同じ10名の被験者を1人単独走10回、複数走10回の計20回実施する予定である。前回と同様、被験者集めに困難が予測されるが、被験者を集める為に実験回数を各5回にすることを考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主な理由は当初被験者を10名予定していたが、実際には集まらず6名となったため謝金等の支出が減少した為である。 26年度は被験者を出来るだけ集めそれに対応したい。
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