2013 Fiscal Year Research-status Report
若年女性の活動的ライフスタイル形成を意図した階段利用の促進に関する実証的研究
Project/Area Number |
25350795
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
松本 裕史 武庫川女子大学, 健康・スポーツ科学部, 准教授 (20413445)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 身体活動 / 若年女性 / 階段利用 / 促進要因 / 阻害要因 / 行動変容 / フォーカスグループインタビュー / 後続刺激 |
Research Abstract |
本年度は、質的研究手法のひとつであるフォーカスグループインタビュー法を用いて、若年女性を対象に、身体活動の促進要因および阻害要因、階段利用後の後続刺激として有用なインセンティブを探索的に検討し、日常的な階段の利用を含めた活動的ライフスタイル形成に効果的なフィードバック方法を構築することを目的とした。フォーカスグループインタビュー法は、新たな方向性を見出す、定量的に把握すべき事柄を明らかにするといった探索的な目的を持った調査において有用な質的研究法である。調査対象者は,近畿圏の女子大学生21名(7名×3グループ)であった。本研究のフォーカスグループインタビューは、グループダイナミクスを誘発しやすいように、友人関係および運動経験を考慮してグループ分けを実施した。調査場所は、外部からの影響を受けない個室で行われた。分析結果は、複数の調査担当者が参加者の発言記録をフラグメント化し、コーディングを行った。その結果、身体活動の促進・阻害要因においては、先行研究で報告されていない若年女性特有の要因が抽出された。階段利用後の後続刺激として有用なインセンティブとして抽出された要因としては、階段のみならず日常の身体活動を増進させるきっかけをもたらす内容がカテゴリーとして抽出された。これらの結果を基に、今後、活動的ライフスタイルを形成するための階段利用介入の効果を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した研究課題の目的をおおむね達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の研究結果をふまえて、平成26年度以降は若年女性に対する階段利用促進介入の効果の検証を行う。介入場所は、近畿圏の総合女子大学構内にあるエスカレーターと階段が隣接している連絡橋とする。調査対象者は、その連絡橋を昇り方向に利用する者とする。この研究は、平成26年度内の実施を予定しているが、介入場所の都合により当年度内で完結させることが難しい場合には、平成26年度、27年度の2年間に分割をして実施することにより対応する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定よりデータ整理が効率的に行われたため、それに関する人件費が低く抑えられた。そのため、少額の繰越金が生じた。 次年度は、物品費、旅費、人件費・謝金、その他に関して下記の内訳に応じて使用を計画している。1)階段利用介入に使用する測定機器購入費およびプログラム開発費を申請する、2)研究成果の発表および研究に関する最新の知見を得るために、国内外の学会に参加する旅費を申請する、3)研究を効率的に進めるために、研究補助(大学院生)を雇う人件費を申請する。
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