2014 Fiscal Year Research-status Report
吊り下げ式トレッドミルによる脳性麻痺者のトレーニング効果
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25350800
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Research Institution | Nagoya Keizai University Junior College |
Principal Investigator |
寺田 泰人 名古屋経済大学短期大学部, その他部局等, 教授 (30221427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里中 綾子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80632497)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 吊り下げ式トレッドミル / 脳性麻痺者 / 体力 / 歩行 / 分析 / 効率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、歩行可能な脳性麻痺者がより長く歩行できるような身体の状態を保つために、吊り下げ式トレッドミルを使用した運動プログラムが可能かどうかを調査し、定期的なトレーニングの効果と歩行コーディネーションの両面を検証することが目的である。 26年度は、25年度に収集した研究論文を整理し本研究に必要な知識を習得した結果、より多くの健常者(被験者)データを蓄積すること。さらにトレッドミルに慣れた状態で脳性麻痺者の測定を行う事が必須であることがわかり、昨年度に引き続いて基礎資料を得ることをための測定を行った。 今回は、定期的な運動を意識して行っていない、運動習慣のない19歳から20歳の女性を数名対象として、トレッドミル上で速度、免荷を微調節しながら、歩行動作分析、酸素摂取量、心拍数を測定した。その結果、個々人の差が開き、トレッドミルでの継続トレーニングを行う際の免荷数値(パーセント)の一定基準を求めるよりも、身体を支えることに重点を置いた方法でのトレーニングが、よりやりやすく継続できるのではないかと推測された。 また、25年度に得られたデータを分析し今後の課題をまとめたものは、26年度の7月に8th World Congress of Biomechanics (Boston/USA)で発表した。タイトルは「Possible Solution To Control Exercise Intensity During Treadmill Walk In Individuals With Spastic Cerebral Palsy Using A Treadmill」である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳性麻痺者のリクルートを行いつつ、実際に障がいのある方々を被験者とし、トレッドミルに乗せて測定を行うためには、事前の準備をあらゆる方向から行っていかなければならない。そのためにも測定に使用する機器の使用方法を熟知し、かつ健常者で様々なレベルの免荷に対してどのような不具合が起きるかを事前調査する必要がある。コントロール群のデータという意味からの測定でもあるが、健常者のデータの蓄積は、その後に測定する脳性麻痺者の測定をスムーズに無理なく行うことに役立つと考える。トレッドミル上で不手際によって脳性麻痺者の体力を消耗させないことも理由の1つである。また、確実に学会でその成果を発表している。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度は最終年度であるため、リクルートした被験者をさらにセレクトし、トレッドミル上での測定を定期的に行う予定である。しかし、リクルートした被験者の体調不良や継続的な運動の実施が不可能な環境になったことなど、いくつかのマイナス面が浮上したので、早急に被験者を増やすことと、特に青年期の被験者獲得に向けての新たなアプローチも行い、本研究をさらに継続していけるような基盤を作る予定である。
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Causes of Carryover |
交通費として使用する予定であった費用が、共同で車による移動に変更した。また新しい機器を購入する予定であったが、研究グループの他の研究者が機器を購入したため、それを借用して測定を行うことができたから。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は、被験者のリサーチを行うために施設および学校への訪問回数が増えるため、その費用として使用する。
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Research Products
(5 results)