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2014 Fiscal Year Research-status Report

フィジカルコンピューティングを用いたアーチェリー競技力向上への取り組み

Research Project

Project/Area Number 25350803
Research InstitutionMatsue National College of Technology

Principal Investigator

宮内 肇  松江工業高等専門学校, 電気工学科, 准教授 (70249837)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2018-03-31
Keywordsフィジカルコンピューティング / 可視化 / アーチェリー / 部活動指導 / ものづくり
Outline of Annual Research Achievements

アーチェリーにおいては、高得点を出すためには、安定した再現性のあるフォーム構築が必要である。アーチェリーの射手のフォームにおいて、ピポットポイント(押し手(左手)の親指の付け根)、アンカーポイント(引手(右手)とあごの接点)、引手の肘の位置の3点に着目して、この3点のなす直線性をハイスピードカメラで測定して、変動の様子を検討した。この3点を常に一定の位置におく意識を「矢筋を通す」と言われるが、毎回の射形(フォーム)を構成するにあたり、各ポイントを意識させるタイミングを与えるために、メトロノームを用いたリズム練習法を試みた。メトロノームのリズムにより、限られた時間間隔で射形を構成する各ポイントの位置決めを意識することで、ポイントの変動の改善が見られ、総合的に安定した射形を成す傾向が見られた。
次に、工学的に、射形の安定性と再現性を可視化するために、フィジカルコンピューティングの応用として、押し手の傾きに着目して、3軸加速度センサモジュールと、デジタルコンパスモジュールを用いた「押し手変動可視化装置」を開発した。また、射形全体の再現性を見るために、先のポイントの変動の軌跡を可視化する「射形軌跡の可視化装置」を開発した。これらによって射手は、自分の射形の癖を確認することができる。結果を解析することで、自ら視覚的に射形を改善することができると考えられる。これらをまとめて、論文集「高専教育」第38号に投稿した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

同期現象を利用して、アーチェリーの射形の安定性と再現性を構築する手法を検討する前段階として、メトロノームを利用したリズム的な練習法が有効であることを確認できた。アーチェリーの射手の射形の変動を検討するにあたり、ハイスピードカメラやモーションキャプチャが有効であることを確認できた。
フィジカルコンピューティングを用いた工学的な手法で、アーチェリーの競技力向上へ寄与するための、射形の変動と軌跡を可視化する装置を開発できた。「ものづくり」を活かして、スポーツ競技力向上を図る可能性を示唆できた。

Strategy for Future Research Activity

できれば、世界選手権やオリンピック等の上位大会で活躍しているアーチェリー選手の射形(フォーム)をモーションキャプチャシステムで撮影して、射形を構成している各関節ポイントの変動の様子を解析したい。各ポイントを振動子とみることで、同期的に連動して安定した再現性のある射形を構築させる方法を検討したい。
射形の客観的な可視化方法として、射形を構成する各関節ポイントの動きをマイコンに取り込んで、サーボモータを制御することによって動きを再現させる、からくり人形「弓曳童子」を開発したい。
アーチェリーはメンタルの動揺が影響するスポーツである。脳波センサによって、脳波を観測して、リラックス状態を認識させるトレーニング装置の開発を目指したい。

Causes of Carryover

上位大会のアーチェリー選手のモーションキャプチャによる射形撮影未実施のため、謝金支出がなかった。
有料論文投稿未実施のため、その他支出がなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

上位大会に参加しているアーチェリー選手の射形をモーションキャプチャによって撮影して、その変動の様子を解析したい。電気学会等の論文誌に研究成果を発信したい。
脳波計を取得して、メンタルと射形変動の関連性について検討したい。射形を客観視するための、からくり人形「弓曳童子」の開発を実施したい。

  • Research Products

    (4 results)

All 2015 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] アーチェリーにおける射形変動可視化装置の開発2015

    • Author(s)
      宮内 肇、角田一平
    • Journal Title

      論文集「高専教育」

      Volume: 第38号 Pages: 640-645

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] アーチェリーフォームの同期性に関する研究2014

    • Author(s)
      中尾敏彰、小川賢吾、宮内 肇、栗山 繁
    • Organizer
      平成26年度電気・情報関連学会中国支部連合大会
    • Place of Presentation
      広島県 福山大学
    • Year and Date
      2014-10-25 – 2014-10-25
  • [Presentation] 安定したシューティングフォーム構築のためのリズム練習法2014

    • Author(s)
      宮内 肇、栗山 繁
    • Organizer
      平成26年度全国高専教育フォーラム
    • Place of Presentation
      石川県 金沢大学
    • Year and Date
      2014-08-26 – 2014-08-28
  • [Presentation] 安定したアーチェリーフォーム構築のための工学的アプローチ2014

    • Author(s)
      宮内 肇、中尾敏彰、小川賢吾、栗山 繁
    • Organizer
      平成26年度電気学会基礎・材料・共通部門大会
    • Place of Presentation
      長野県 信州大学
    • Year and Date
      2014-08-21 – 2014-08-22

URL: 

Published: 2016-05-27  

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