2015 Fiscal Year Research-status Report
フィジカルコンピューティングを用いたアーチェリー競技力向上への取り組み
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25350803
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
宮内 肇 松江工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (70249837)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 教育工学 / 可視化 / トレーニング / センサ / 位相振動子 / 同期現象 / フィジカルコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
安定性・再現性のあるアーチェリーフォームを構築するために、マイコンとセンサによるフィジカルコンピューティングを用いた、フォームを可視化する様々な装置の開発(弓を握る腕の傾き状態をアニメーション的に可視化する「押し手変動可視化装置」、フォームを形成する腕の関節ポイントの変動を経過観察的に可視化する射形変動可視化装置)をまとめた論文である「アーチェリーにおける射形変動可視化装置の開発」が、国立高専機構の「高専教育優秀論文」に選定されて、本年度高専機構から表彰された。 また、この装置の開発をまとめ内容が、競争的公募展示である「イノベーションジャパン2015(JST主催)」に採択されて、「フィジカルコンピューティングを用いたアーチェリー練習装置の開発」と題して、8月に東京国際フォーラムで展示した。多くの来場者に見てもらった。同内容を、「The Use of Engineering Technique to Improve Archery Competence」と題して、11月に京都で行われた「世界工学会議」(WECC2015)の国際会議でポスターセッションとして発表した。 アーチェリーにおいては、高得点を出すために、的中した矢のグルーピングを出来るだけ小さくまとめて、同じ個所に的中させるのが理想である。そのために、安定した再現性のある射撃フォームを構築する必要がある。本年度は、フォームを構成している上半身の3つの関節ポイント(弓を握る腕との接点:ピポットポイント、弦を引く腕の指とあごの接点:アンカーポイント、右ひじの関節部分)を、弓を通して相互作用する位相振動子と仮定して、フォームの変動を位相の変動の様子として分析することを提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
安定性・再現性のあるアーチェリーフォームを構築するために、マイコンとセンサによるフィジカルコンピューティングを用いた、フォームを可視化する様々な装置の開発を、「イノベーションジャパン2015」の国内展示や「世界工学会議」(WECC2015)の国際会議での発表を通して国内外に広く発信できた。 また、高専の教育の特徴である、「ものづくり」を活かして工学的にスポーツパフォーマンス向上が図れる可能性を、「高専教育論文賞」という形で評価を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
できれば、世界選手権やオリンピック級のアーチェリー選手の射形(フォーム)をモーシャンキャプチャで撮影して、フォームを構成している各関節ポイントの変動の様子を分析したい。弓を通して相互作用する位相振動子と仮定して、同期的に連動して再現性のあるフォームを構築するトレーニングシステムを検討したい。 フォームの客観的な可視化手法として、フォームを構成する各関節ポイントの動きをフィジカルコンピューティングで捉えて、サーボモータ等で模型的に再現させるからくり人形「弓曳き童子」の開発を検討したい。 アーチェリーはメンタルの動揺が影響するスポーツである。脳波センサによる、メンタルとスポーツパフォーマンスの関連性を検討したい。
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Causes of Carryover |
フォーム撮影のための、キャプチャカメラ等の購入が未実施のため物品費の支出が少なかった。 上位大会のアーチェリー選手のモーションキャプチャによるフォーム撮影が未実施のために、人件費・謝金の支出がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上位大会のアーチェリー選手のモーションキャプチャによるフォーム撮影を実施したい。脳波計を取得して、メンタルとスポーツパフォーマンスの関連性を検討したい。フォームを客観視するためのからくり人形の開発を実施したい。 論文誌に研究成果を投稿したい。
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Research Products
(4 results)