2016 Fiscal Year Research-status Report
フィジカルコンピューティングを用いたアーチェリー競技力向上への取り組み
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25350803
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
宮内 肇 松江工業高等専門学校, 電気情報工学科, 准教授 (70249837)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | モーションキャプチャ / フォーム解析 / 同期現象 / 無線モジュール / センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
安定性・再現性のあるアーチェリーフォームの構築を目指すために、フォーム(射形)を構成する、押し手(左手)、引手(右手)の6関節について、その変動の様子をモーションキャプチャを用いて3次元的に解析した。これを位相振動子とみて同期現象として解析できないか検討した。さらに、この関節ポイントの変動を加速度センサによって捉えて、それを無線モジュールで伝送して、模型側(からくり人形)でサーボモータの動きで再現させる基本的なシステム方法について検討した。合わせて、このからくり人形(弓曳童子)に、ETロボコンで使用されているmyRIO(ナショナルインスツルメンツ社)及びレゴロボットEV3と組み合わせてロボットが作れるTETRIXが使用できないか検討した。 アーチェリーを未体験の子供達(初心者)に、人間のフォームをロボットで再現させて、「ものづくり」で楽しく興味を持たせる手法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
安定性・再現性のあるアーチェリーフォームの構築を目指して、マイコンとセンサによるフィジカルコンピューティング手法で、フォーム(射形)を可視化する装置の一つとして、無線モジュールを用いたからくり人形(弓曳童子)の基本システムを検討した。これを電気学会等で発表した。特に、IEEE広島支部学生シンポジウム(HISS)の予稿査読においては、「弓曳童子を現代に再現させることに興味深く感じる。単独で弓を放つのではなく、人間の動作を真似させ、そのために通信や制御の技術を取り入れる点は挑戦的で好ましく感じる。」と評価を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
できれば、世界選手権やオリンピック級のアーチェリー選手の射形をモーションキャプチャで撮影して、変動の様子を分析したい。 myRIOやTETRIXの汎用的なロボットを利用したからくり人形(弓曳童子)のシステムを完成させる等、フィジカルコンピューティングによる可視化手法を検討したい。合わせて、「ものづくり」を絡めて。アーチェリーの競技人口の底辺拡大を目指し、子供達に科学的に興味喚起を図る手法を検討したい。 アーチェリーにおけるメンタル動揺の影響についても検討したい。
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Causes of Carryover |
ハイスピードカメラやモーションキャプチャ等の画像解析装置の購入未実施のため、物品費の支出が少なかった。上級アーチェリー選手等の外部講師によるフォーム撮影未実施のため謝金の支出がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
フォームを可視化・客観視するからくり人形等のフォーム変動の可視化システム構築を目指したい。脳波計取得によるメンタルとパフォーマンスの関連性を検討したい。 上級アーチェリー選手のフォーム撮影を実施したい。電気学会等に研究成果を発信したい。
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Research Products
(4 results)