2014 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の歩行習慣とソーシャルキャピタル(SC)の関連:SC評価指標の作成と検証
Project/Area Number |
25350846
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Research Institution | Kyoto Gakuen University |
Principal Investigator |
三宅 基子 京都学園大学, バイオ環境学部, 研究員 (00631970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 裕也 京都学園大学, バイオ環境学部, 研究員 (70644376)
木村 みさか 京都学園大学, バイオ環境学部, 教授 (90150573)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソーシャルキャピタル / 歩行 / 地域高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、高齢者の歩行習慣に関連するソーシャルキャピタル(以下SCという)を明らかにするために、歩行習慣に関連するSC評価指標を作成し、その妥当性を横断的、縦断的調査により検証することを目的としている。これらの研究目的を達成するために、当該年度では以下の研究を行った。 ①歩行習慣と関連の高いと考えられる個人レベルのSC要因の評価項目を用いて、異なる地域高齢者を対象とした質問紙による調査を実施した。当該年度において用いた個人レベルのSC要因の評価項目としては、世間一般の人への信頼感、地域住民への信頼感、そして地域への帰属意識とした。その結果、歩行習慣と関連の高い要因は世間一般への信頼感と地域への帰属意識であった。今後は歩行習慣とSC要因評価項目との関連について、さらに地域、体力、歩行頻度の違いによる関連性の検証を行っていく。
②歩行習慣と関連の高いと考えられる個人レベルのSC要因の評価項目を用いて、研究者が過去に実施した運動教室参加者を対象とした調査を実施し、さらに継続して実施中である。この調査では、過去の教室終了者を対象に、新たに歩数計を配布し、約1か月間の日常生活歩数のモニタリングを行ない、継続的な歩行習慣の有無とSC評価項目との関連を検証する。これらの調査では、SC評価指標の他、基本属性、基本疾患の有無、世帯構成、運動実施状をIPAQ日本語版(村瀬ら, 2002)、PGCモラールスケール (Lawton,1983)と自覚的健康感、生きがい感を質問項目とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の達成度は概ね順調に実施できているが、当初の調査時期よりやや遅れている。 8000人の横断調査はデータセットもできデータ分析も終了した。しかし今年度実施予定の縦断調査の実施にあたり、行政機関との調整において予定以上の時間を要した。これは行政担当者の異動に伴い担当者が変わったことにより、以前に実施した教室参加者へのフォローアップへの理解がなかなか得られなかったため、調査開始が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、8000人の調査分析結果を論文にまとめ公表していく。それとともに縦断調査の結果分析を進めて、結果を公表していく予定である。 また横断調査によって得られたデータについても、さらに分析の方法を再検討して、歩行習慣に関連したSC要因の抽出を再度行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
縦断調査の実施がやや遅れていることによって、データ分析のための人件費の支出が少なかったこと。また分析が遅れていることから、論文化など研究発表のための支出が少なかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度、早急にデータ分析を進めるとともに、学会発表および論文化を進めていく。
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