2015 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の歩行習慣とソーシャルキャピタル(SC)の関連:SC評価指標の作成と検証
Project/Area Number |
25350846
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Research Institution | Kyoto Gakuen University |
Principal Investigator |
三宅 基子 京都学園大学, 健康医療学部, 准教授 (00631970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 裕也 京都学園大学, 健康医療学部, 研究員 (70644376)
木村 みさか 京都学園大学, 健康医療学部, 教授 (90150573)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソーシャルキャピタル / 歩行 / 地域高齢者 / 交流頻度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は高齢者の歩行習慣に関連するソーシャルキャピタル(以下SCという)を明らかにするため、歩行習慣に関連するSC評価指標を作成し、その妥当性を地域在住高齢者を対象とした大規模横断調査より検証を行った。 歩行習慣と関連が高いSCとして、個人レベルのSC要因である「近隣住民への信頼感」、「一般的な信頼感」、「地域への帰属意識」に関する質問項目を用いて調査を行った。分析対象は、京都府亀岡市在住65歳以上高齢者8227名である。調査結果は、地域高齢者の散歩行動が生きがい感や自覚的健康感と高い関連が認められたものの、地域高齢者の散歩行動とSC要因との関連は低値であった。関連する媒介要因を精査するなど分析モデルの構築が課題である(レジャー・レクリエーション研究第76号,2015)。 そこで最終年度は、社会的ネットワークとの関連を明らかにするために、「家族や友人との交流」に着目し検証を行った。他者との交流頻度と個人レベルのSC要因である「近隣住民への信頼感」、「一般的な信頼感」、「地域への帰属意識」および趣味やスポーツ活動などの社会活動への参加および精神的健康度との関連について検討を行った。分析対象は京都府亀岡市在住65歳以上高齢者8330名である。地域高齢者の家族や友人との交流頻度とSC要因、精神的健康度、余暇・スポーツ活動への参加との関連について分析を行った結果、特に友人との交流頻度は趣味活動、スポーツ活動への参加との関連が認められた。また近隣住民への信頼感、地域への帰属意識や生きがい感との関連も認められた(学会発表のみ、論文執筆中)。 今後は、地域高齢者のウォーキングや趣味・スポーツ活動への参加といった健康行動に影響を及ぼすSC要因について、友人との交流頻度との関連から検討を行っていきたい。
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