2014 Fiscal Year Research-status Report
肥満改善を主とした小学校の食・生活習慣改善プログラムの開発と評価
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25350850
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
八重樫 由美 岩手医科大学, 医学部, 助教 (90453315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 清美 岩手医科大学, 医学部, 教授 (50225794)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 学校保健 / 小児肥満対策 / 食・生活習慣改善 / 介入研究 / 養護教諭との連携 |
Outline of Annual Research Achievements |
久慈地域の肥満状況を把握するため、1年目に引き続き、全小学校の全学年の身体測定値を収集した。平成26年度は6年男子で少し肥満割合が減少したものの、5年生では約20%であった。1年男子は全国の約4%と比べて約17%と高かった。女子は、前年度の4年生が5年生となり引き続き20%を超える肥満割合だった。研究2年目となる平成26年度は、介入校3校(116名)でプログラムを実施し、その他12校(217名)を対照校として取り組んだ。プログラムの実施期間は2学期(約3ヶ月間)とし、学級担任と研究者との共同保健授業2回(動脈硬化と糖尿病)、保護者対象の保健教育1回、栄養教諭による食育授業1回、週2回の運動を実施した。最初に保健授業を実施し、その後に振り返りチェック表を用いて生活習慣を見直し、それを基に目標を3つ設定して取組み、毎週金曜日に目標の達成度を確認した。全小学校での共通の実施項目として、1年間「久慈健康便り」を毎月配信し、生活習慣病に関わる話題を提供した。また、介入前(夏休み前)と介入後(冬休み前)に、生活・食習慣と健康に関するアンケート調査を実施し、さらに介入前後と年度末に身体測定を行った。肥満割合の変化をみると、介入前では、男子は介入校14.9%、対照校16.6%、女子は介入校16.4%、対照校4.4%であったが、介入後では、男子は介入校16.4%、対照校15.0%、女子は介入校13.1%、対照校5.5%であった。介入前後で有意な差はみられなかった。一方、生活・食習慣と健康に関するアンケート調査では、介入校では、食習慣において、給食の残食や夜食の回数、砂糖の量を意識する項目等で改善していた。また、介入校、対照校ともに、生活習慣病の知識において「知っている」と回答する割合が高くなった。特に、介入校では、介入前は23.3%であったが介入後には94.8%となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
介入校3校で、計画通りに、小学4年生を対象として肥満改善を主とした食・生活習慣改善プログラムを実施することが出来た。久慈地域の全小学校と教育委員会の協力の下、介入前後で、食・生活習慣と健康に関するアンケート調査ならびに身体測定を実施し、現在は、データ解析を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
プログラム実施に関わるデータを解析し、国内外で発表していく。また、久慈地域の学校保健大会のシンポジウムで、今回の取組みについて発表し、情報を共有する予定である。保健授業での使用教材については、簡易バージョンがあると指導しやすいという要望があったため、教材を開発していく。
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Causes of Carryover |
研究打ち合わせの旅費と教材費が安く済んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
昨年度作成した教材をアレンジして作成する際に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)