2015 Fiscal Year Annual Research Report
防衛体力からみた児童生徒における運動・スポーツの必要性
Project/Area Number |
25350857
|
Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
鈴川 一宏 日本体育大学, 体育学部, 教授 (10307994)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 防衛体力 / 児童生徒 / 生活習慣 / 運動習慣 / 睡眠 / TMD |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、児童生徒を対象として調査を行い、運動習慣や生活習慣が体力および健康に及ぼす影響について検討し、運動・スポーツの必要性を明らかにすることである。この目的に沿って、最終年度になる平成27年度では小学生と中学生について生活習慣や運動習慣が防衛体力にどのような影響を及ぼすか検討を行った。 1.小学生の結果から次のことが明らかになった。外遊びが好きな児童は、室内遊びを好む児童よりも男女ともに1週間の総運動時間が有意に高値を示し、TMD得点が有意に低値を示した。したがって、運動習慣がある小学生では精神的ストレスの蓄積が低いことが明らかになった。一方、朝食を毎日食べる児童は、欠食するときがある児童に比べ、TMD得点(男女とも)、欠席日数(男子)、風邪をひいた回数(女子)が有意に低値を示し、朝食状況と防衛体力が関係あることが明らかになった。さらに、男女ともに睡眠時間8時間以上の児童では睡眠時間8時間未満の児童よりも欠席日数が低値を示した。 2.次に、中学生の結果からは以下のことが明らかになった。睡眠時間8時間以上の生徒の運動時間は、睡眠時間8時間未満の生徒よりも有意に長く、運動によって疲れた身体を休ませるためにも睡眠時間が長くなっていることが推察された。また、睡眠時間が8時間以上の生徒のTMD得点は、睡眠時間8時間未満の生徒よりも有意に低値を示した。さらに、24時前に就寝している生徒では、寝付きと寝起きの状況が24時以降に就寝している生徒に比して好ましく、睡眠時間と睡眠状況が精神的ストレスと関係があることが考えられた。 本研究の結果から、子どもの生活習慣および運動習慣ともに健康状況と関連していることが明らかになった。以上のことからも規則正しい生活習慣には運動習慣が防衛体力を向上させるためにも必要であると示唆された。
|
Research Products
(7 results)