2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350864
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
田口 良子 同志社女子大学, 生活科学部, 助教 (00573726)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 選択型実験 / マンモグラフィ検診 / 乳がん検診 / 選好 |
Research Abstract |
本研究の目的は、マンモグラフィ検診について一般的集団を対象として、1) 検診に関するどのような属性を潜在的に評価しているかについて傾向を探ること、2) 検診に関して地域の行政担当者や専門家とのコミュニケーションによるリスク情報の伝達を通じて、検診への選好がどのように変化するか検討することである。 平成25~27年度の研究期間のうち、平成25年度は平成26年度の質問紙調査実施のための準備として、先行研究の文献レビューや研究会への参加により情報収集を行い、調査対象者、質問項目、調査票の検討を行った。研究方法に関して以下の4点の課題が明らかとなった。1) 対象:一般住民のがん検診の選好については調査が行われているが、医療従事者を対象とした調査は十分に行われていない。医療者からの勧めは検診受診の関連要因の1つであり、医療者と一般住民の選好の相違を明らかにすることは重要である。2) 属性:検診受診に関連する重要な属性として、検診の「精度」、「死亡率減少効果」などが明らかとなっている。また、不安や不快感などの無形の(intangible)属性をも評価することの重要性が指摘されている。3) バイアスへの対策:表明選好法(選択型実験はこの1手法)では調査票により選好を直接尋ねることからさまざまなバイアスが生じやすい。そこで、調査票設計時にバイアスを避ける工夫をし、さらに分析過程では結果の信頼性の検討が必要である。4) 分析方法:検診への選好多様性に配慮した分析モデルにはランダムパラメータモデル、潜在セグメントモデルなどがある。これらのモデルを用いることで、ある検診プログラムが提供された時に、対象者のどのグループの人々にどのような影響が生じるかを検討することが可能になる。 平成26年度は上記の検討結果をもとに、研究方法について継続的に検討した上で、調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ計画通り質問紙調査の実施準備が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き質問紙調査実施に向けて準備を進め、平成26年度内の調査実施とデータ収集の完了を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初平成25年度中に統計ソフト・マニュアルや関連図書の購入を予定していたが、分析方法について引き続き検討中であり購入していないため。 平成26年度は質問紙調査を実施し、データ収集を行う予定であるため、平成26年度以降の調査の進行状況に応じて統計ソフト・マニュアルや関連図書の購入を行う予定である。
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