2015 Fiscal Year Research-status Report
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25350868
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
東山 明子 畿央大学, 教育学部, 教授 (20228711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 裕子 奈良女子大学, 学内共同利用施設等, 教授 (00346305)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 積極性評価 / 喫煙者 / 過去喫煙者 / 禁煙期間 |
Outline of Annual Research Achievements |
積極性評価尺度の35問の各項目について、非喫煙者、現在喫煙者、過去喫煙者の3者を対象に、調査を行った。調査はインターネット調査を利用し、男女それぞれ10代から70代までの回答を得た。まず、積極性評価と関係があると考えられる運動実施に関する比較では、スポーツや運動を行う時間が多い高スポーツ者は過去喫煙者に多かった。一方、1日あたりの身体を動かしている時間が多い高活動者は喫煙者に多くみられ、意識して運動やスポーツを行う程度では高意識者が喫煙者に多く見られた。健康に対する意識についても、喫煙者は健康でないとする割合が高く、体型評価も肥満気味であるとする割合が高かった。このことから喫煙者は自身の健康に関する評価が低く、そのために、スポーツや運動を意識する程度も高くなることが伺えた。身体活動と精神向性には関係があると考えられるが、積極性評価では、「積極的である」「気軽に行動する」「考え込んでいるより早く実行したい」「どちらかというと刺激を求めている」の4項目において、喫煙者が非喫煙者や過去喫煙者より高い割合を占めた。これらは、積極性要素の一部ではあるが、ニコチンによる有能感の現れである可能性が考えられた。 そこで、さらに禁煙者について、禁煙継続期間別に調査を行った。研究当初は禁煙外来受診者を対象とする計画であったが、十分なデータ数が得られにくいことから、インターネットによる調査を行った。禁煙3ヶ月未満、1年未満、2年未満、5年未満、5年以上の禁煙期間別に、30代、40代、50代の社会人男女各100名程度ずつ、喫煙者と非喫煙者も合わせて4255名のデータを得て、分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
膨大なデータを処理するためにかなりの時間と労力を要しているが、研究報告を作成する前段階までは進んできている。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床の禁煙外来診者を対象とした調査を行う計画であったが、人数の確保や禁煙ステージの統制等で問題が多いことがわかってきたため、禁煙ステージ別のデータ収集をインターネットで行い、それらの分析から禁煙支援に役立つ積極性評価尺度の項目選定を行い、禁煙支援現場で活用できる評価尺度を作成する。また、これまでの研究成果を論文化する。
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