2016 Fiscal Year Research-status Report
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25350868
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
東山 明子 畿央大学, 教育学部, 教授 (20228711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 裕子 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 客員研究室長 (00346305)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 過去喫煙者 / 禁煙継続期間 / 積極性 / スポーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
喫煙者、非喫煙者、過去喫煙者について、喫煙とスポーツについての考え方および喫煙・禁煙に関する質問事項に回答することによる積極性の変化について調査を行った。喫煙・禁煙に対する心理的負荷の程度の違いに注目し、喫煙者が喫煙行為や自分自身に対してうしろめたさや恥ずかしさといったネガティブな感情を抱いているかどうか、過去喫煙者ではどうか、さらには過去喫煙者で禁煙期間による違いは見られるのか等について、検討するものである。 対象者は非喫煙者、現在喫煙者、過去喫煙者禁煙時期3か月、禁煙時期1年未満、禁煙時期2年未満、禁煙時期5年未満、禁煙時期5年以上の7群とし、それぞれ約600名ずつ合計4,255名のデータを収集した。 2020年の東京オリンピック開催を控えて、現在喫煙者は喫煙可あるいは部分的禁煙可を、過去喫煙者と非喫煙者は全面禁煙を考えていた。また、禁煙期間の長い過去喫煙者のほうがそうではない過去喫煙者や現在喫煙者よりもスポーツの健康への効用や禁煙促進効果を肯定する傾向であった。 喫煙・禁煙に関する質問事項に触れることによる積極性の変化では、非喫煙者や禁煙期間の長い過去喫煙者では変化が見られなかったが、現在喫煙者や禁煙期間の短い喫煙者ではネガティブ化傾向が伺えた。気分状態に関しても、禁煙期間の長い禁煙者のほうが良好であることがわかった。 禁煙支援は、禁煙を開始したあとも禁煙継続期間に応じたフォローが必要であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査まではおおむね計画通りに行われた。2016年に研究分担者がイギリスに留学し、海外の禁煙研究に関する様々な新たな知見と視点を得て帰国した。そのため、2016年度で終了する予定であった本研究の最終的なまとめに新たな知見や視点を入れるために、研究を1年延長した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで収集したデータの分析をさらに推し進め、研究全体をまとめる作業を行う。データ収集と分析に時間を要しており、研究結果の公表がほとんどできていないので、今後は研究結果についての内外への公表も計画中である。
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Causes of Carryover |
研究分担者の所属機関変更による研究環境の変化および英国留学により、新たな知見を得たため、より精緻な分析・検討を行い、2017年度の国際学会にて研究を発表する予定であるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究データ分析のための、分析補助者への謝金、および文具その他の消耗品に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)