2014 Fiscal Year Research-status Report
科学的根拠に基づく新規糖尿病網膜症栄養指導法の開発
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25350873
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Research Institution | Kagoshima Prefectural College |
Principal Investigator |
有村 恵美 鹿児島県立短期大学, その他部局等, 助教 (40552964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 正久 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50264403)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 栄養指導 / 食事療法 / 糖尿病 / 糖尿病性網膜症 / 食事たんぱく質 / 動物モデル / インスリン分泌不全 / レプチン受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】糖尿病網膜症に対する食事療法の効果機序は不明である。低蛋白高炭水化物食の方が高蛋白低炭水化物食より、2型糖尿病モデル動物(dbマウス)を用いて腎機能だけではなく糖代謝に対しても改善効果があること、対照マウスを用いて腎機能低下・RAS系遺伝子発現を抑制することを報告した。本研究では、蛋白質量の変化に伴う網膜・神経への影響についての解析を行うことで、蛋白質制限の効果機序を明らかにする。 【方法】4週齢雄性のdb・対照マウスを購入し、蛋白質エネルギー比率別(12%:L食群,24%:H食群)の食餌にて飼育した。dbマウスはペアーフェッド実験下(エネルギー量・脂質量一定)、対照マウスは自由摂食実験条件下で6週間飼育し検討した。血糖の影響を避けるために、HbA1cの差がない、早期の状態で検討するために実験期間を6週間に設定した。 【結果】1)dbマウスは、L食群はH食群より、有意に摂水量、腎臓重量が低値、体重、肝臓重量が高値を示した。血糖、尿糖、HbA1c、インスリン、C-ペプチド、膵臓・心臓重量に有意な差はなかった。網膜病変は、倒像鏡検査、蛍光眼底造影検査、光干渉断層計(OCT)検査においては差が認められなかった。2)対照マウスは、L食群はH食群より、有意に腎臓(右)・膵臓・肝臓重量が低値を示し、HbA1cは低い傾向を示した(P=0.06)。摂食量、摂水量、体重、血糖、尿糖、インスリン、C-ペプチド、腎臓(左)・心臓重量、網膜病変に有意な差はなかった。網膜遺伝子発現を評価するために、網膜からmRNAを調製した。RNA量が少なかったことから、鋳型DNA自体を増幅することによって、微量RNAの定量を試みている。 【考察】dbマウス、対照マウスともに、摂取蛋白質量の違いによる網膜への明らかな影響は認められなかった。今後、微量RNAの定量法を確立した上で、遺伝子発現(RAS、グルタミン酸受容体、サイトカイン、抗酸化系)の解析を実施したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備実験、本実験終了済みであるが、解析にあたって、微量RNAの定量法の確立を試みている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、遺伝子発現の解析(RAS、グルタミン酸受容体、サイトカイン、抗酸化系)を実施し検討したい。
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Causes of Carryover |
実験解析中のため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後、遺伝子発現の解析(RAS、グルタミン酸受容体、サイトカイン、抗酸化系)を実施し検討したい。
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Research Products
(3 results)