2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350880
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
齋藤 従道 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (80572619)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 糖代謝 / シグナル伝達 / 骨格筋 |
Research Abstract |
Adaptor protein containing PH domain, PTB domain, and leucine zipper motif 1 (APPL1)が骨格筋培養細胞での伸展刺激に関与することが明らかとなったためAPPL1依存性シグナル伝達機構の解明を行った。まず平成25年実験計画A-2に示したとおり、伸展刺激によるAPPL1の細胞内局在を観察したところ伸展刺激により細胞内から細胞膜近傍に変化することが明らかとなった。計画A-4に示した機能解析目的にShRNAを用いてAPPL1をノックダウンさせたところ、伸展刺激による糖取り込みは著明に低下した。以上からAPPL1は伸展刺激により制御され、糖代謝に促進的に作用することが確認された。そこで計画A-3に予定したAPPL1過剰発現細胞において糖代謝に関与する蛋白の発現を確認したところ、Glut4、AMPK、Akt、GSK-3の何れも発現量に変化は認めなかった。しかし、予想と反して伸展刺激によるAktのリン酸化は低下し、AMPK、PKC zetaのリン酸化が増強されることを見いだした。そこで計画A-1に予定していたリン酸化部位の同定は延期し、計画A-5の通り阻害剤を用いてシグナル伝達機構を検討したところ、伸展刺激によるAPPL1糖代謝促進作用はAMPK依存性ではなくPKC zeta依存性であることを発見した。伸展刺激における糖代謝機構にはカルシウムイオンが重要であることが報告されているが、APPL1シグナルはカルシウムイオン非依存性(PKC zetaはカルシウムイオン非依存性であるため)であることが示唆され、骨格筋での新規糖代謝シグナル伝達機構発見の糸口である可能性があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度研究計画A-1は未実施であるが、その他の研究計画は全て実施できた。予想外の結果を得、興味深い新発見から新規シグナル伝達機構発見の可能性が出てきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年実験計画に示したAPPL1結合蛋白の同定とともに、PKC zeta依存性シグナル伝達機構の解明を続けている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度実験計画A-1を延期したため 延期した平成25年度計画A-1を平成26年度実験計画に予定する。
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