2015 Fiscal Year Research-status Report
対話による〈探究のコミュニティ〉形成を通した場のセーフティに関する研究
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25350931
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本間 直樹 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 准教授 (90303990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 徹 大阪大学, コミュニケーションデザイン・センター, 准教授 (50420427)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 対話 / セーフティ / コミュニティ / 映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の3つの柱となる以下の研究を継続・展開した。 1.対話活動を通した場のセーフティについてのアクションリサーチ:本年度はとくに中等教育に焦点を定め、大阪府立高等学校と連携し、教員らとともに学年全体を対象とした対話型授業を通年で実施、セーフティを配慮した場での対話やワークを通して、さまざまな困難をかかえる高校生たちをエンパワーするための具体的な教育プログラムを作成し、教員らとともにその効果について検討した。それと並行して沖縄県立高校でも映像記録を用いた対話型授業を継続し、他の地域でなされた高校生の対話をもとにさらに対話を発展させるという〈対話リレー〉の手法を確立した。 2.映像記録を用いた〈探究のコミュニティ〉の発展と質的研究:昨年度に引き続き、地域の国際交流センターと協力し、ビデオカメラを利用した対話ワークショップを発展させ、小学生にビデオインタビュー撮影をまかせ、その映像記録について大人とこどもがともに対話するというプログラムを実施し、こどもの視点からさまざまな事柄を探究するための手がかりとなる手法を確立した。また、上記沖縄の高校での〈対話リレー〉の成果を今後の教育活動で利用することを目的に、これまで行われた対話の資料集を冊子版とDVD版の双方で作成し、関係者に配布した。 3.海外の実践者との共同研究:上記1および2の研究のためにハワイ大学ジャクソン教授とともに、ハワイおよび日本でなされている対話教育の実践の映像記録に基づいた共同研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では各連携現場の研究協力者との密接な連携のもとでアクションリサーチを進めており、研究成果もダイレクトに協力者にフィードバックできている。研究活動の新たな発展もみられたので期間を延長してより充実した研究に取り組むことになった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られた研究成果をより多くの現場の協力者たちと共有するための資料集やツール集の作成に取り組む。
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Causes of Carryover |
より確かな研究成果を得るために、連携機関との協議のもと、期間を延長して実地調査を継続することになった。またそれに関連して成果の一部として資料集等を作成費を確保するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実地調査のための旅費および資料集作成費。
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