2015 Fiscal Year Annual Research Report
発達障害児の教育に携わる保育士・教師版支援プログラムの開発
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25350949
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
伊藤 信寿 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 准教授 (00280206)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 発達障害 / 保育士 / 教員 / トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,発達障害児に対する保育園や学校支援に焦点を当て,養育者に対し行動分析的な関わり方を教授するペアレント・トレーニングの保育士や教員版を開発することを目的とした.この目的を達成するために,①ペアレント・トレーニングを基盤とした保育士・教師を対象とする保育士・教員版のトレーニング・プログラムを作成し,さらに②トレーニング・プログラムの評価方法を作成,そして③保育士・教員版のトレーニング・プログラムを実施,④トレーニング・プログラムの効果について検討した. その結果,①に対しては,ペアレント・トレーニングを基盤とした応用行動分析の考え方と,感覚統合の考え方を取り入れた保育士・教員版のトレーニング・プログラムを作成した.②に対しては,保育士・教師向けにカナダ作業遂行測定(COPM)とKnowledge of Behabioral Principles as Applied to Children(KBPAC),作成したアンケート調査を作実施した.③に対しては,2か所の幼稚園から協力を得て,5名の幼稚園教員を対象として,保育士・教員版のトレーニング・プログラムを5回実施した.④に対しては,COPMにおいては,5名の対象者が子どもの行動に対する満足度得点が向上したことを認めた.また,KBPACにおいても,5名の対象者の得点が向上していた.また,感覚統合における知識の向上も認められた.さらにアンケート調査より,子どもの行動を受容するという幼稚園教員の認識の変化が認められた. 以上の結果より,今回作成した保育士・教員版のトレーニング・プログラムは,今回の5名の幼稚園教員において有用性が示唆された.今後はプログラムの実施数を増やし,プログラムの普及を目指すことが必要である.
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