2014 Fiscal Year Research-status Report
グラフ理論に基づく脳内ネットワーク解析による個性の解明
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25350994
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
堂西 倫弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70326354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金桶 吉起 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20280589)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 個性の神経基盤 / 安静時脳活動 / 脳内ネットワーク / パーソナリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本計画は、安静時脳活動を機能的磁気共鳴画像法により測定することによって、個性の神経基盤を探求するものである。安静時の脳活動動態の個人差を明らかにすることによって、最終ゴールである『心の神経基盤』にせまる糸口を探ることにとどまらず、健常者の脳活動との比較が可能となることにより、種々の脳病態(依存症・強迫性障害などの神経精神疾患)の解明につながることが期待される。 平成26年度の研究計画にしたがい、基礎データベースに用いる被験者(目標人数 男女各100名)の募集をすべて完了し、個人レベルのネットワーク解析も完了した。この基礎データベースをもちいたパーソナリティ特性の推定を行うため、さらに男女各50名の募集も同年度内に開始し、目標人数の6割(男女計80名)を達成した。引き続き募集は順調に行われ、次年度前半には目標人数に達する見込みである。データ解析は順調に進行し、当初計画で想定した手法のみならず、異なる解析手法の検討を続けている。特にネットワーク解析の基礎指標について改良を重ねた。 成果については、パーソナリティ形成に関わる脳内ネットワーク:安静時機能的MRIを用いた検討(第37回日本神経科学大会、横浜、平成26年9月13日)、安静時脳内ネットワークに刻み込まれたパーソナリティ特性(北米神経科学学会、ワシントンDC、平成26年11月19日)、パーソナリティ特性に関わる安静時脳内ネットワーク(第92回日本生理学会大会、神戸、平成27年3月23日)を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究計画は順調に実施された。初年度に引き続き、不測の事態もなく当初計画の想定通りの進展である。基礎データ(男女各100名ずつ)はデータ処理まで全て完了し、追加データ(男女各50名ずつ)は6割まで達成された。その後の被験者募集およびデータ解析は順調に行われ、次年度の前半にすべて完了できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
被験者募集および解析(男女計20名分)を次年度前半までに完了し、当初計画にしたがって結果を論文にまとめて発表する。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金について、実験補助員を採用しなかったため。しかし実験・解析は当初計画通り実施された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
解析方法の改良を重ねたため、データ容量が当初の見積もりより大きくなっているので、次年度にデータ解析用およびバックアップ用ハードディスクを購入する予定である。また処理能力向上のため、解析用コンピュータの増設も検討する。
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