2013 Fiscal Year Research-status Report
Gatekeeper概念を組み込んだ行動変容理論による父親の家事参加行動の研究
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25360040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 桂子 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (50311668)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 夫の家事参加 / TPB/TRA / Gatekeeper / co-parenting |
Research Abstract |
4年計画の1年目である本年度は、夫の家事参加に関する理論・実態やgatekeeper概念を文献サーベイなどを通して学び、整理する年である。研究計画に従い、1)Theory of Planed Behavior/Theory of Reasoned Actionに関する先行研究の読み込み、2)Gatekeeperに関する英語論文の読み込み、3)家事に関するヒアリング調査、を実施した。1)の理解は、ほぼ飽和状態に至った。2)から、Gatekeeper概念は抑制変数だけではなく、促進変数も組み込んだ包括的なものに拡張傾向にあること、co-parenting概念とも関連があること、夫婦という二者間ではなく、子も含めた三者間調査が増えていること、乳児期の夫の子ども関わりが児童へと成長した子の関わりと関連があることなどが明らかになった。3)からは、間接的gatekeeperの例として、調理道具や調味料の置き場がわかりづらい、という事象も抽出された。 Gatekeeperは、概念としては確立しているが、尺度としての確立はまだない。Work-family conflict/facilitate研究の知見を参考に尺度構築に注力していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿った形で、研究を進めることが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の主な研究は、Gatekeeper尺度を構築し、複数回にわたる検証調査を実施する年である。先述したように、家事に関するヒアリングからは間接的Gatekeeper事象もいくつか明らかになった。これらを大切にしながら、欧米型Gatekeeperではない、日本型Gatekeeper尺度の構築を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、外国旅費に予定していた費用が拠出されなかったために発生したためと思われる。具体的には、NCFR学会出席のために25万円計上していたが、平成25年度の発表内容はGatekeeperそのものを対象したものではなかったため、別の研究助成金での拠出を行った。また、ARAHE出席のために15万円計上していたが、公務出張と重複したため欠席とならざるを得なかった。 間接型Gatekeeperの深掘りのための、家事ヒアリング調査のための経費として使用する。申請書の研究計画では地域は長岡市(新潟県)だけであるが、可能であれば、パパ料理を開催している東京や神奈川、父親の家事参加を県をあげて支援している奈良などの訪問にも使用したい。
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