2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study of father's participation of household work employed behavior change theory and maternal gatekeeping
Project/Area Number |
25360040
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
高橋 桂子 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (50311668)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 父親 / 家事参加 / 量的調査 / メイド雇用 / 介護メイド / 家事メイド / 料理スキル / 科学的疑問 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度に行った研究は以下の3点である。 1)父親の家事参加を促進させるためには、ハードルの低い子育て参加に関して研究を実施しそこからヒントを得よう考え、父親が子育てに参加すると父親自身のwell-beingや子の社会的スキルにプラスの影響を与えると仮定したアンケート調査(留置)を実施した。対象は日野市保育園3園の父母である。パス解析の結果、父親が子育てに参加するほど、子との会話が増え、その結果として子の協調性を高く評価する傾向にあること、父親自身のwell-beingが高まると子との会話頻度が増える傾向にあること、などが確認された。 2)東南アジアでメイド雇用といえば香港、シンガポールと思っていたが、日本と距離的・文化的に近い台湾が政策として外国人メイドを積極的に活用していることを知り、現地調査に赴いた。現地ヒアリングから出身国はフィリピン、インドネシアが多いこと、仕事内容はそのほとんどが介護メイドであり育児メイドは少ないこと、将来的にも育児メイドの広がりは期待できないであろうなどが明らかになった。育児メイドが普及している香港やシンガポール、そうではない日本や台湾に関する社会的・文化的・制度的研究を行うことが新たな課題として抽出された。 3)父親の家事参加が進まないのは家事、とくに調理スキルに自信がないからではないかとの仮説のもと、父親の調理力向上を目指した実践活動に取り組んだ。参加した計48名の父親はおしなべて調理に慣れており、食べ物への関心が高かった。包丁を握るのは久しぶりであると想定した父親は数名にすぎなかった。「なぜ、このタイミングで塩をふるのか」「隠し包丁の意義は何か」など調理過程で発せられる科学的疑問にいくつか接した。男性に家事、とくに調理力向上に関するプロジェクトを展開するときの貴重なヒントを得ることができた。このヒントを生かした実践を行うことは今後の課題である。
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Research Products
(4 results)