2015 Fiscal Year Annual Research Report
人間理性の進化的起源についての「社会的転回」の哲学的検討
Project/Area Number |
25370016
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
網谷 祐一 東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (00643222)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 理性 / 進化 / 二重過程説 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究における三つのプロジェクト――1.二重過程説の総説的論文、2.理性の進化についての著書、3.マキャベリ的知能仮説などについての検討――について、2015年度は主に1.および3.について具体的な研究実績があった。 1.については、以下の三つの論文が国際的哲学ジャーナルより発行された。(a)二重過程説の総説的論文("A Tale of Two Minds: Past, Present, and Future")がAnnals of the Japan Association for the Philosophy of Science誌から発行された。(b)人間が推論時に用いる簡便法の進化についての論文("The Natural Frequency Hypothesis and Evolutionary Arguments")がMind and Society誌から発行された。(c)また二重過程説を種問題に応用する論文"Prototypical Reasoning about Species and the Species Problem"もBiological Theory誌から発行された。 3.交付申請書では、社会的能力の進化と二重過程説が交差する地点として感情知能に着目する計画を挙げていた。これについては2015年8月に``Did Machiavellian Thinking Shape the Reflective Mind?'' と題した発表をThe 15th Congress of Logic, Methodology and Philosophy of Scienceで行い、また同年10月には「熟慮的理性のマキャベリ的解釈」と題する発表を道徳・社会認知研究会にて行った。 2.についても、現在原稿作成の最終段階にあり、遅くとも2016年度中の出版を予定している。
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Research Products
(5 results)