2014 Fiscal Year Research-status Report
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25370052
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
小路口 聡 東洋大学, 文学部, 教授 (30216163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早坂 俊廣 信州大学, 人文学部, 准教授 (10259963)
鶴成 久章 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (20294845)
内田 健太 岐阜聖徳学園大学, 教育学部, 准教授 (50534666)
吉田 公平 東洋大学, 国際哲学研究センター, 客員研究員 (70036979)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 王畿 / 陽明学 / 良知心学 / 講学 / 書院 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、研究会を3回、第1回目は2014年5月25日(日)、第2回目は12月8日(日)、第3回目は平成27年3月26日(木)、いずれも東洋大学文学部会議室で行った。この3回の研究会において、最終巻の巻6をほぼ読み終えた。その成果は、「王畿『龍渓王先生会語』訳注」の其の十七、十八、十九として、学術雑誌に掲載した(13研究発表参照)。 また、9月9日から15日の日程で、王畿講学関係地および宋明代の書院遺跡などの実地調査を行った。今年度は、王陽明の高弟たち、その中でも最も活溌に講学活動を展開した江西地方北部の、特に王畿講学ゆかりの地を、昨年度同様、浙江省社会科学研究院教授で、海外研究協力者の銭明先生の案内で回った。参加者は、小路口聡(代表者)、吉田公平、早坂俊廣、鶴成久章(以上、分担研究者)、播本崇史、伊香賀隆(研究協力者)の6名。先ず、研究拠点である杭州で、杭州師範大学の何俊先生(副学長)、范立舟先生(國學院副院長)らと情報交換を行った。その後、江西省上◆(=食+尭)市玉山県の懐玉山にある懐玉書院遺址(「朱子殿」)、上◆(=食+尭)市鉛山鎮の鵝湖書院、龍虎山の上清宮(「冲玄会」開催地)、撫州 擬◆(=山+見)臺の見学。南昌市に行き、東湖書院跡・老貢院街(南昌貢院・正学書院)の遺址、豫章書院跡を見学。最後に、朱熹が復興した廬山の白鹿洞書院を訪問した。その詳細については、同行した研究協力者播本崇史・伊香賀隆両氏による「江西省王畿講学関係地実地調査報告書」(『白山中国学』通巻21号)参照。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度内に、『龍渓会語』巻6を読了する予定であったが、次年度に持ち越すことになったが、最終年度中には、完了する予定である。今後は、これまでに発表してきた成果を、書籍刊行に向けて、もう一度、見なおし、訳文・訳注の吟味・整理を大幅に行っていかなければならず、この作業が大変である。順次、分担研究者と協力し合いながら、進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
いよいよ平成27年度で『龍渓会語』全6巻の訳註の完成を迎える。今後は、これまで学術雑誌に掲載されてきたものを、整理編集し、書籍の形で刊行する予定である。そのための作業を、来年度は集中的に行う。さらには、これまでの研究成果を、広く世に問うために、成果報告のためのシンポジウムを行うとともに、それを論文集にまとめたものの刊行を目指す予定である。シンポジウムについては、現在企画進行中である。
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