2013 Fiscal Year Research-status Report
サンスクリット語古典のペルシア語訳とインド古典諸学の体系
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25370066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido Musashi Women's Junior College |
Principal Investigator |
榊 和良 北海道武蔵女子短期大学, その他部局等, 講師 (00441973)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 修行者集団 / 翻訳文献 / ペルシア語 / ヒンドゥー教 / インド |
Research Abstract |
サンスクリット語古典のペルシア語への翻訳・翻案文献から、インドの古典的学問体系を網羅的に扱っている文献の拾い出しをおこなった。学会活動としては、2013年10月5~6日に開催された日本南アジア学会第26回全国大会において「イスラーム文献に見るインドの出家修行者たち」と題して、インドの修行者集団に関する情報を伝える、地誌の時代のアラビア語文献、百科全書家たちの時代のペルシア語への翻訳文献資料やパールスィー教徒の著したインドの諸宗派と諸学派の記録、イギリス植民統治時代の初めに統計調査資料として集められた宗教集団に関する情報を、時系列的に比較対照して、当時どのような修行者集団が確認されていたのかを検証した。また2014年2月には渡印し、宗教諸派の活動を描く文献の写本調査をおこなった。一方、現在ヒンドゥー教ヴァイシュナヴァ派に属する一派の教団本部を訪れ、創始者から伝承されているイスラーム・ヨーガ的な修道実践や教理の内容を調査し、関連文献を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
『真理の綱要』における「創世神話」に関連する部分の拾いだしが終了していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は、アブル・ファズルによる『アクバル会典』のインドの古典的学問体系を紹介した部分、およびその他の学問分野に関する記述のうち哲学思想に関する部分を翻訳し、校訂出版されているテキストの問題点を洗い出し、既存の翻訳文献群にみられる学問分類と、同時代までにサンスクリット語で著された諸学の体系を網羅的に紹介した諸文献との比較対照を行う。また、完了していない『真理の綱要』における「創世神話」に関連する部分の拾いだしを行い、翻訳する。さらに、来年度に行われる予定の国際学会での発表で、経過報告を盛り込むことができるように準備する。
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