2014 Fiscal Year Research-status Report
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25370102
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
児美川 佳代子(小松佳代子) 東京藝術大学, 美術学部, 准教授 (50292800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 聡 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30173157)
金森 修 東京大学, 教育学研究科, 教授 (90192541)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 美術教育 / 教育哲学 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は大きく四つのことを行った。 1)成果発表:昨年から引き続き研究しているイギリスの美術教育の歴史的特性に関して、ヴィクトリア&アルバート美術館の創設者であるH.コールの教育思想を当時の教育思想状況と関連づけて考察し、教育思想史学会のコロキウムで発表した。また、特に功利主義教育思想との関係については、国際功利主義学会にて発表した。 2)研究会の開催:昨年同様「美術教育の哲学的基礎づけ」についての研究会を行い、研究分担者を交えて議論した。発表は4件で、「近代的芸術観と日本の美術教育との関係」「その土地らしさを持つ暮らしから育まれる美術」「表現と自己-制作者の『内』と『外』の関係からの考察」「教育哲学における美術教育の位置」である。 3)研究交流:研究実施計画に示した通り、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(旧ロンドン大学)の教育研究所の教育哲学講座ポール・スタンディッシュ教授に面会してイギリスの美術教育及び教育哲学の研究について意見交換を行った。また、イギリス教育哲学会に参加して、イギリス及びアメリカの教育哲学における美術教育の研究状況について意見交換を行った。また、国際功利主義学会のため来日したノース・カロライナ大学のドン・ハビビ教授と北海道大学白水浩信准教授とワークショップを行い、意見交換した。 4)調査研究:イギリスの国立芸術図書館にて、資料調査を行い、H.コール関係の資料を収集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究分担者3人での共同研究の部分では当初の予定通り進んでいない。しかし、個々の研究の進捗状況は概ね順調であり、また当初予定していた海外の研究者との交流は本年度までにすべて実現できたため、順調な進展だと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度までに当初予定していた海外研究者との交流が終了したため、今年度は新たな展開が見込まれる。成果発表の場として、ヨーロッパ教育学会の美術教育グループに参加することがすでに決定しており、当初の計画以上の研究交流が可能になる。研究分担者との共同研究については、本年度研究代表者が研究分担者のところに出かけて行うことにしている。
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Causes of Carryover |
昨年度予定していた研究会に不測の事態のため参加できなくなった研究分担者の旅費がそのまままだ残っている状態である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は、研究代表者が広島に赴くことで共同研究を行う予定である。
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Research Products
(7 results)