2015 Fiscal Year Annual Research Report
ニコライ・メトネルのピアノ・ソナタの批判校訂版楽譜の作成
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25370115
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| Research Institution | Nihon University |
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Principal Investigator |
高久 暁 日本大学, 芸術学部, 教授 (20328769)
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2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | ニコライ・メトネル / 批判校訂版楽譜作成 / ピアノ・ソナタ / ロシア・ソビエト音楽史 / ピアノ音楽史 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
ニコライ・メトネルのピアノ・ソナタの批判校訂版楽譜を作成するため、2015年6月下旬、8月上旬、10月初旬、2016年3月後半にモスクワ(国立グリンカ音楽博物館コンソーシアム、ロシア国立文学・芸術アーカイヴ)およびサンクトペテルブルク(ロシア国立図書館)に資料調査に赴いた（モスクワ音楽院図書館は改修工事中のため調査不可）。これらの調査をもとに、次の知見と成果を得た（ここでは主なもののみを記す）。
①ソナタおよび関連するタイトルを持つ未出版作品、未完成作品、断片的な構想の自筆譜の調査を実施した。1981年に旧ソビエトで出版された《ソナティナSonatina》ト短調(1898年作曲)は自筆譜と付随するスケッチ(資料番号F.132, No.11)を精査することで新エディション作成への方途を得た。また未出版作品として1897年ごろ作曲のソナタロ短調（第1楽章のみ、同No.68）、未完成作品として1897年夏作曲の《ソナタ風幻想曲Fantasia quasi una Sonata》嬰ヘ短調(第1楽章およびフィナーレ、No.1797)、1901年夏作曲のソナタハ短調（第1楽章のみ、No.12）、ソナタの断片的な構想として資料番号No.42、184、4586(ソナタ4曲分に相当）の各自筆譜を調査した結果、ロ短調ソナタは最小限の編集作業によって楽譜出版が可能となること、ハ短調ソナタと《ソナタ風幻想曲》は僅かな補筆作業を行うことによって完成箇所までの楽譜出版が可能となることが判明した。
②①および過去2年間の研究作業と成果を踏まえ、メトネルのピアノ・ソナタ14曲、《ソナティナ》、ソナタロ短調およびハ短調、《ソナタ風幻想曲》の批判校訂版楽譜の原稿を作成した。
③2016年1月28日から30日にかけてロンドンで行われた「国際メトネル音楽祭」の研究集会において、当研究課題を含む題目の口頭発表を行った。
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