2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25370155
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
応 雄 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50322772)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 速度 / 身体 / 肯定 |
Research Abstract |
1、台湾淡江大学で開催されるThe First International Deleuze Studies in Asia Conference(2013/5/31-6/2)で、‘ “What can a Body Do?” : The Betweenness of Body and Space in Lou Ye’s Summer Palace and Spring Fever’と題する研究発表を行なった。これをもとに執筆した研究論文が近く出版予定の論集に収録される。 2、「映像を思想する―身体、表象、速度、そして〈現在の回想〉、〈光の形象〉」 (国内)研究会(H25年9月10日)を開催した。「映像を思想する―『めまい』と「現在の回想」、「これは〈世界〉ではない : 初期フーコーと表象の問題」、「死体を抱きしめて―田中登のロマンポルノ作品についての小さな考察」、「〈光の形象〉と〈探しまわる犬の流儀〉―『シネマ』における未来」という4つの研究報告が行われ、表象の速度と生成変化の速度について各報告者と意見交換した。 3、「映画における〈速さ〉と〈遅さ〉―日中映画の場合」(国際)研究会(H26年3月6日)を開催した。「リズムの背後:時間とモダニティ―中国の「現象電影」の速度変奏」、「黒沢清、遅/速の攪乱者」、‘Sparseness and Slowness: Analysis of Movement in Jia Zhangke’s Films’、「加速/減速する日本映画―北野武『ソナチネ』を例にして」が行われ、日中映画における速度表象の問題について意見交換した。 4、スティグレールやデリダによる『技術と時間』『テレビのエコーグラフィー』等研究書を精読し、映像と記憶にみられる技術に関わる速さ・遅さに関する議論について整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ドゥルーズ国際学会(The First International Deleuze Studies in Asia Conference)で研究発表を行なったことをきっかけに、この発表をもとに書いた英文論文が論集に収録され出版されるという形で研究成果を上げたのは、当初の計画以上の成果発表・発信となった。 また、初年度で2回研究会を行い、映画速度および関連諸問題について幅広く理論的に検討し、史的に考察することができ、当初計画を超える研究進捗となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策に関しては、初年度に当初計画以上に推進し得られた成果を生かしつつ、基本的に計画の通りに進めていく。 三つのユニットの研究を適切なペースで推進し、速度表象と国別映画について研究会を企画する。また、口頭発表や論文で段階的な研究成果をまとめていきたいと考える。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画では映像資料整理の謝金として支出を予定していた。一部の映像資料の入手が遅れたため、その分の謝金額が使用されなかった。 入手が遅れた映像資料が納品された時点で、以前に納品された資料と合わせて資料整理を行わせる。その作業の謝金として支出する。
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Research Products
(4 results)