2014 Fiscal Year Research-status Report
17世紀の鍵盤音楽における分割鍵盤使用の可能性~中全音律による演奏法の研究~
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25370162
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
大塚 直哉 東京藝術大学, 音楽学部, 准教授 (70625847)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 音楽 / 鍵盤音楽の演奏法研究 / チェンバロ / オルガン / 中全音律・ミーントーン / 分割鍵盤 / 古楽 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)分割鍵盤によるチェンバロを用いた第1回レクチャーコンサートを行い、あまりなじみのない分割鍵盤を一般の聴衆に紹介しつつ、分割鍵盤・中全音律による楽器で、フレスコバルディやロッシなど17世紀の作品を演奏した。また、レクチャーコンサート終了後には試奏時間も設け、普段触れる機会のない分割鍵盤を体験してもらった。
2)岐阜にある中全音律による17世紀イタリアの様式のオルガンを見学・試奏し、中全音律とレパートリーの関係について研究するとともに、公共の場にある中全音律楽器の活用のされ方についても視察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
諸般の事情で第2年次に予定していた第2回現地視察旅行(イタリア等)と、第3年次に予定していたレクチャーコンサートの開催の年度を入れ替えて実施しているが、それ以外はほぼ予定通りに進行している。また、各地での楽器の見学・試奏の成果を生かして行ったレクチャーコンサートでの反応がとてもよく、鍵盤音楽の演奏におけるこれまでよく知られていなかった一側面を広く知っていただくきっかけをつくりつつあるように感じている。
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Strategy for Future Research Activity |
第3年次には、第2回のヨーロッパでの現地視察旅行(イタリア等)、および大学に分割鍵盤・中全音律の楽器を導入する際の望ましい仕様試案の作成に取り組みたい。
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Causes of Carryover |
先方との調整の結果、第2年次に予定していた第2回現地視察旅行(イタリアほか)と第3年次に予定していたレクチャーコンサートを年度を入れ替えて実施することにしたため、現地視察旅行の旅費分の経費が次年度使用額となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
この570,000万円弱の金額は、平成27年度中に行われる第2回現地視察旅行(イタリアほか)の際に使用する予定である。
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