2016 Fiscal Year Annual Research Report
the possibility of using the keyboard instruments with split-keys (divided-accidentals) in playing the keyboard music in the 17th century
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25370162
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
大塚 直哉 東京藝術大学, 音楽学部, 准教授 (70625847)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 歴史的鍵盤楽器 / チェンバロ / 中全音律(ミーントーン) / 分割鍵盤(サブセミトーン) / 異名同音 / オルガン / 通奏低音 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)第3回ヨーロッパ視察に行き、今回は①アムステルダム音楽院(オランダ)における分割鍵盤チェンバロを使用した専攻生レッスンの状況のヒアリング、および当該楽器の試奏、②ニュルンベルク(ドイツ)のゲルマン博物館内の歴史的鍵盤楽器のコレクションを訪問し、これらの楽器の視察・試奏及び、それを用いたコンサートの鑑賞を行った。①により、日本の音楽教育現場への分割鍵盤楽器導入の際の仕様決定や教育プログラムの策定へのたくさんのヒントを得た。また、②により特に分割鍵盤チェンバロが多く用いられた(と考えられている)17世紀のイタリアの歴史的楽器の状況についての多くの示唆を得た。
2)日本人製作家が試作した分割鍵盤チェンバロを借用し、東京藝術大学の学生がそれを実際に演奏する勉強会を行った(7月「モンテヴェルディのポッペアの戴冠」、11月「中全音律レパートリーの勉強会」)。ほかではなかなか触れることのできない分割鍵盤チェンバロによって実際のレパートリー(ソロ、通奏低音ともに)を演奏することによって、多くの学生に取ってこれまで「普通」だと思っていた奏法の多くを見直すよい機会となった。
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