2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25370168
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
板倉 史明 神戸大学, その他の研究科, 准教授 (20415623)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 映画 / フィルム / 現像 / 現像所 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度なので、これまで蓄積した調査・分析を複数の成果としてまとめ、発表した。まず第41回日本映像学会全国大会(2015年5月30日、京都造形芸術大学)では、「1930年代におけるアマチュア映画文化と色彩――コダカラーの研究活用とアーカイビング」と題して、松尾好洋氏と共同発表を行った。また、東京国立近代美術館フィルムセンターが所蔵する小宮コレクションについて、京都国立近代美術館の映画上映イベント「MOMAK FILMS」のリーフレットにおいて「映画コレクションから見えるフィルムの循環と異文化受容(MoMAK F Column 006)」と題するエッセイを執筆した(2015年4月)。 また、映画フィルムの復元の倫理に関する論考である「映画復元の倫理とテクノロジー――四つの価値の百分率」を、塚田幸光編『映画とテクノロジー(映画学叢書)』(ミネルヴァ書房、2015年4月発行、269-290)において執筆した。 また、大阪箕面市で戦後に活躍したアマチュア映像作家沖中陽明のフィルム調査を実施し、その成果は2回の講演としてまとめられた。 以上のように、映画製作から上映まであらゆる側面においてデジタル化が進行するなかで、映画フィルムの発掘・調査・分析を通じて、映画フィルム文化の批判的再検討と再評価をさまざまなレベルで実施することができた。
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