2015 Fiscal Year Annual Research Report
衛星芸術用ミッションモジュールの開発と遠隔創造の実践
Project/Area Number |
25370179
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Research Institution | Tama Art University |
Principal Investigator |
久保田 晃弘 多摩美術大学, 美術学部, 教授 (70192565)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 衛星芸術 / 超小型衛星 / 宇宙芸術 / 生成芸術 / ソフトウェアアート / クリエイティブコーディング / オープンソース / Arduino |
Outline of Annual Research Achievements |
ARTSATプロジェクトが、2014年に相乗り打ち上げを行った、3機のペイロード(芸術衛星ARTSAT1:INVADER、大気球相乗りモジュール、深宇宙彫刻ARTSAT2:DESPATCH)のすべてに、本研究を通じて開発された遠隔創造用モジュールのMORIKAWAが搭載され、それぞれが異なる極限環境にもかかわらず、いずれの場合においてもフルサクセス以上のエクストラ・サクセスを達成し、このミッションOBCの性能と可能性が示された。さらに、今回の成果を踏まえて、このMORIKAWAをベースとしたミニマムバス衛星の設計制作を行うための、基本的なライブラリやドキュメントの整備を行い、プロジェクトのGitHubおよび論文を通じて公開した。
ARTSATプロジェクトが、リンツで毎年開催されているARS ELECTRONICAのHybrid Art部門で優秀賞(準グランプリ)を獲得し、CyberArts2015という展覧会でその成果を発表した。展覧会のみならず、受賞者プレゼンテーションおよび関連するシンポジウムなどでも、遠隔創造モジュールからのデータを用いて制作された衛星芸術作品を発表し、さまざまな意見交換を行うことができた。前述のGitHubによる設計開発データの公開のみならず、2機の宇宙機に搭載されたミッションOBCが取得したデータが、GitHubおよびARTSAT APIからいつでも取得可能な状態でアーカイブされており、今後の作品制作の素材としてオープンに活用できる環境を整えた。
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