2015 Fiscal Year Research-status Report
近代における能楽の伝授と受容の諸相―免状に見る梅若家と素人弟子
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25370185
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
三浦 裕子 武蔵野大学, 文学部, 教授 (30646287)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 能楽 / 伝授 / 免状 / 素人弟子 / 伝統芸能 / 古典芸能 / 観世流 / 梅若 |
Outline of Annual Research Achievements |
初代梅若実資料研究会(代表研究者=三浦裕子、連携研究者=土谷桃子、研究協力者=加賀谷真子・氣多恵子・小林責・中司由起子・深澤希望・別府真理子)が、シテ方観世流能楽師の家柄である梅若六郎家が所蔵する『伝授免状扣・第二』(明治31年10月から40年12月まで、表紙を含めて墨付52丁)の翻刻を『武蔵野大学能楽資料センター紀要』第27号(2016年3月発行)に掲載した。 初代梅若実資料研究会による研究会を次の要領で5回開催した。第1回「狂言研究者の系譜」(小林責による講演)5月、第2回「『伝授免状扣・第二』の『能楽資料センター紀要』第27号掲載にかかわる検討ほかの研究会」7月、第3回「シテ方観世流能楽師・五三世梅若六郎と横浜―素人弟子とのかかわり合いを中心に―(三浦裕子による発表)ほかの研究会」10月、第4回「『伝授免状扣・第二』原稿の検討ほかの研究会」11月、第5回「『伝授免状扣・第二』原稿の検討ほかの研究会」12月。 三浦裕子が研究発表「シテ方観世流能楽師・五三世梅若六郎と横浜―素人弟子とのかかわり合いを中心に―」を東洋音楽学会大会(11月、東京藝術大学)にて行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初代梅若実資料研究会として『伝授免状扣』『伝授免状扣・第二』の翻刻を『武蔵野大学能楽資料センター紀要』第26・27号(2015年度・2016年度)に掲載した。 初代梅若実資料研究会による研究会を2013年度に5回、2014年度に6回(その内2回は部会)、2015年度に5回、開催した。 第14回EAJS(ヨーロッパ日本研究協会)国際会議(2014年8月、スロベニアのリュブリャナ大学)において深澤希望・氣多恵子・三浦裕子(発表)、加賀谷真子(司会)によるパネル「能に見る伝授の諸相―近世と近代の歴史的視点から」を行った。 三浦裕子が研究発表「シテ方観世流能楽師・五三世梅若六郎と横浜―素人弟子とのかかわり合いを中心に―」を東洋音楽学会大会(2015年11月、東京藝術大学)にて行った。
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Strategy for Future Research Activity |
初代梅若実資料研究会による研究会(5回程度)を開催する。 初代梅若実資料研究会による研究報告書を発行する。 『伝授免状扣』『伝授免状扣・第二』解題・索引を作成し『武蔵野大学能楽資料センター紀要』第28号(2016年度の発行予定)に掲載する。
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Causes of Carryover |
5回程度の研究会を行い、『伝授免状扣』『伝授免状扣・第二』の索引・解題を作成する。 本課題「近代における能楽の伝授と受容の諸相―免状に見る梅若家と素人弟子」について、総合的視野に基づく研究をさらに進め、その成果を研究報告書にまとめる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究会開催にかかわる費用(旅費・人件費・謝金)100,000円。パソコン用品の購入費など(物品費)56,000円。研究報告書の作成にかかわる費用(その他)330,000円。合計486,000円を計上している。
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Research Products
(1 results)