2014 Fiscal Year Research-status Report
朝鮮半島における植民地都市のハイブリッド(hybrid)性
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25370200
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
朴 美貞 国際日本文化研究センター, 研究部, プロジェクト研究員 (50589992)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 植民地都市 / ハイブリット性 / 学融合 / 済州道 / 朝鮮沿岸水産物 / 非文字資料 / 朝鮮写真絵葉書 / 文化表象 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の前期には、学融合(文理統合)研究の有効性をさぐる初の日韓国際シンポを企画した。韓国の済州大学校海洋科学研究所を主催側として「ブランドの技術と価値(International Meeting on Say about“Technology and Value of Brand”」をテーマとするこの国際シンポジウムは、海洋科学研究所の「ブランド育成」事業に繋がる日韓の学術協議であった。シンポ開催に合わせて日本での研究報告書(金子務・鈴木貞美編『エネルギーを考える―学の融合と拡散』作品社、2013)の韓国語への編訳を行い(『Discusses about Energy:Fusion and Diffusion of Science』民俗苑、2014)本シンポの会場で問題意識を共有した。なお、本シンポ期間中には済州道の資源・自然・文化・行政などの現地見学調査を行い、済州道におけるハイブリット性に関する調査分析を行った。 後期には、非文字資料をめぐる調査研究に主力し、研究発表と資料調査・論集刊行への協議を進めた。まず、第14回EAJS国際会議の「ポストカード」パネルで科研による非文字資料研究会のことも含めて日本で生産された朝鮮写真絵葉書に関する研究報告を行った。本会議では、近代郵便制度の始まりとそれによる写真絵葉書の生産とその流通をめぐる東西の様子を分かち合い、今後の研究交流への議論を深めた。 ほか、これまで非文字資料研究会に関する蓄積してきた発表と議論の成果を日韓の言語で活字化するための日韓の出版関係者と交渉を行った。関係者の論稿は現在集計中である。一方では韓国における非文字資料所蔵先や関係者と非文字資料をめぐる日韓の資料調査・研究発表・資料の活用をめぐる協力体制に関する協議を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2015年度にも済州大学校海洋科学研究所主催による第2回目の日韓学融合国際シンポを開催するための準備を進めてきた。5月に行われた日韓学融合シンポ「ブランドの技術と価値」に関しては発表者の論稿とさらに関連研究者の論稿を加えて韓国語で刊行することを進めてきた。これは現在編集中である。 非文字資料研究調査に関しては関係者のこれまでの発表論稿と議論の結果を日韓の言語で活字化するために論稿を集める一方出版社と交渉中である。非文字資料を通して朝鮮半島における日本人居留地の形成と人々の移動の詳細に関しては今後さらなる調査分析が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
日韓学融合の可能性を模索する協議の場を設けることは今後も継続する予定である。なお、非文字資料をめぐる調査・分析・検証を深めるためには、現地調査と関連研究者との議論の場を設ける予定である。
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Causes of Carryover |
当初計画していた国内調査の計画が先方の都合によって先延ばしになった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度に再度国内調査計画を実施する予定である。
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[Presentation] 楽浪の発見とアジア主義2015
Author(s)
朴 美貞
Organizer
グロバール時代と東アジアの文化表象(Ⅴ)
Place of Presentation
漢陽大学校人文大学205号(ソウル)
Year and Date
2015-02-06 – 2015-02-07
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