2014 Fiscal Year Research-status Report
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25370214
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大井田 晴彦 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (70313179)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | うつほ物語 / 引用 / 和歌 / 漢詩文 / 物語文学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、多くの研究成果が発表され活況を呈している『うつほ物語』研究にあって、基礎的な事項を整理した総合的な事典の作成が急務である。本研究は、『うつほ物語事典(仮称)』の完成をめざし、主に典拠(和歌・物語・漢詩文・史書・仏典など)について、従来の注釈書の指摘を踏まえつつ、新たに精査しなおすことを中心課題にしている。また、検索に至便な和歌総索引の作成も進める。昨年度の作業に引き続き、今年度は、第六巻「祭の使」から第十二巻「沖つ白浪」までを調査の対象とし、得られたデータを整理した。また、『伊勢物語』初段および第四十一段の〈女はらから〉の物語が、『うつほ』にも影響を及ぼし、かつ『源氏物語』や『夜の寝覚』にも継承されていく、物語史的な展開について、論文「〈女はらから〉の文学史」(『名古屋大学文学部研究論集 文学 61』で論じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は、研究の方法について試行錯誤の段階という面があったが、二年目となり、研究方針が定まってきたように思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで行ってきた、先行テクストの精査と整理、および和歌総覧の作成を継続し、最終年であるので、最終巻「楼上」下巻まで終了させたい。これらの作業を通じて蓄積されたデータを公表できるよう準備する。また、これまでの調査をもとに論文を発表する。
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Causes of Carryover |
初年度の繰り越しがわずかに残っていたのと、今年度は出張費を用いなかったため、少額ではあるが、次年度に繰り越すこととなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究に必要な図書や資料がまだ充分に揃っているとはいえないので、購入する。パソコンなどの機器を購入し、研究環境の整備をはかる。資料収集のための出張も行う。また、今年度が最終年度であるので、成果の発表に用いる予定である。
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Research Products
(4 results)