2013 Fiscal Year Research-status Report
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25370216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
千本 英史 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (50188489)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 続編 / 文学史 |
Research Abstract |
「続編」の諸相について、基盤的考察を重ねた。 成果として『日本文学史 古代・中世編』(2013/05/10ミネルヴァ書房)が刊行され、古代の説話文学の展開についての章(pp.165-178)を担当した。『西郷信綱著作集』第九巻月報に「『日本古代文学史』元版・改稿版の切り貼り対照表」が掲載された。 国文学研究資料館および国会図書館において、「続編」の候補作品のリストアップを行った。『続落窪物語』、『続宇津尾物語』、『続沙石集』、『続著聞集』、『続無名抄』などを調査検討対象に加えた。このうち、国会図書館において、『続落久保物語』の原本調査を行い、無窮会図書館神習文庫において『続今昔物語』の原本調査を行った。古典分野における続編の機能・性格との比較のため、日本近代文学ならびに西欧における近代小説のそれについての情報を収集した。元の作品と同じ著者によって、時代を追って著作される「続編」と、元の著者とはまったく別の著者によって著作される「続編」との間に、どのような差異を認めるべきかについて、それぞれの作品間での諸相をまとめている段階である。この中で、写本が中心の古代・中世と、版本・貸本文化によって特徴づけられる近世期、さらに活字印刷によって出版文化が成立する近代以降とで、大きな違いが見えてきた。 2014年度に予定していた東北大学狩野文庫での閲覧を前倒しして実施した。交付申請書に記載した大韓民国(東国大学図書館ほか)での調査、関係資料収集、ベトナム共和国(ハノイ漢喃研究院ほか)での調査、関係資料収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査研究の主軸となる作品があきらかになりつつあり、海外を含めた各文庫への調査、関係資料収集も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
『続落窪物語』について、継続して研究を進める。 『続宇津尾物語』、『続沙石集』、『続著聞集』、『続無名抄』などの調査検討を本格化する。古典分野における続編の機能・性格との比較のため、日本近代文学ならびに西欧における近代小説のそれについての情報をさらに集積する。 東北大学狩野文庫への再訪、ならびに九州地区の文庫訪問を予定する。 ひきつづき大韓民国(東国大学図書館ほか)での調査、関係資料収集、ベトナム共和国(ハノイ漢喃研究院ほか)での調査、関係資料収集を指向する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1~3月期において、公務が重なり、予定の調査・資料収集の日時を減ずるなどしたため。 必要な調査・研究について、さらに精力的に取り組む。
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