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2014 Fiscal Year Research-status Report

森家所蔵森敦自筆資料による基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 25370228
Research InstitutionKokugakuin University

Principal Investigator

井上 明芳  國學院大學, 文学部, 准教授 (90614264)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords森敦 / 自筆資料 / 実地踏査
Outline of Annual Research Achievements

本年度は森家所蔵森敦自筆資料について、デジタル撮影を行い、資料の保存とともに、当初からの本研究の目的である目録作成に向けて、分類を行った。また、その過程で昨年度まとめた『森敦「月山」総合的研究』を踏まえ、さらに晩年の大作「われ逝くもののごとく」を含めて、そこに描き出されている山形県庄内平野の地理的、歴史的資料を関連させた研究を進めた。その成果の一端として、平成26年10月11日(土)に國學院大學の教室を借りて、研究成果報告会を実施した。
本報告会では、森家より森富子氏をお招きし、森敦についてご講演いただいた。自筆資料について森敦の執筆の状況のお話は、来場いただいた方々にも有用な内容であった。さらに、森敦が生前庄内平野を訪れる際に同道した鶴岡市在住の黒井卓也氏もお招きし、当時の森敦について語っていただいた。活字資料からはうかがい知れなかった森敦の訪れた地や滞在していた家などについて、現地をよく知る人ならではのお話は、森敦文学を資料面と実地踏査面から総合的に研究していくにあたって、示唆に富んだ内容であった。さらに、井上による現時点までの自筆資料調査から見出せる内容や問題点について報告を行った。
また、同時に本研究に参加している学部生によるアクティブラーニングを行った。内容としては小説「月山」を中心に、自筆資料の分類と特徴、実地踏査による成果を踏まえた登場人物のモデルについて、庄内平野に残る「モリ供養」といった伝承的行事など、パネルを作成し、それぞれ担当した学部生による説明を行い、来場者からの質疑に答えた。これらの内容についてパンフレットを作成し、来場者に配布した。
来場者にはアンケートを行い、さまざまなフィードバックをいただいた。当初の研究目的の一環として、本研究の内容を周知して、森敦研究をさらに広めることができたと言えよう。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究の目的として、森家所蔵の森敦自筆資料について、ほぼすべてのデジタル撮影を終えることができている。これを使用して目録作成のための分類も予定通り進んでいる。
また、本研究の一端を報告可能な結果として得られ、研究成果報告会を行うことできている。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究として、本研究は最終年度を迎えるにあたり、最大の目的である目録の完成を目指す。そのために、自筆資料の分類に使用しているデジタル撮影資料の不鮮明なものの再撮影を行い、データとして完璧を目指す。同時に、メモ類など分類の困難な資料についても、新聞、雑誌等の周辺資料を駆使して、できる限り明確な分類を目指す。その際、森富子氏にご助言を引き続き仰ぐ予定である。

Causes of Carryover

本研究に従事してもらっている者へのアルバイト謝金として、年度内3月分まで予定していたが、年度末行事の関係から、従事する時間が予定より減ってしまったため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本年度のアルバイト謝金として使用する予定であり、従事してもらっている者とも日程等を詳細に打ち合わせて本研究の目的である目録作成を、より質の高い結果にできるよう従事してもらう予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 森敦研究の可能性 ―生成過程と実地踏査から―2015

    • Author(s)
      井上明芳
    • Journal Title

      昭和文学研究

      Volume: 70 Pages: 40-42

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2016-05-27  

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