2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25370232
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
細田 明宏 帝京大学, 文学部, 准教授 (20412801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大江 朋子 帝京大学, 文学部, 准教授 (30422372)
久堀 裕朗 大阪市立大学, 文学研究科, 准教授 (50335402)
真鍋 昌賢 北九州市立大学, 文学部, 教授 (50346152)
後藤 静夫 京都市立芸術大学, 日本伝統音楽研究センター, 名誉教授 (50381926)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 浄瑠璃 / 人形 / 語り / 文楽 / 感情 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者および分担者は、それぞれ各自のテーマにしたがって調査・研究活動をおこなった。また共同研究もおこなわれた。研究を遂行するに際しては、適宜研究会が開催され、議論が交わされた。その結果、次のような成果があげられた。まず調査についてまとめたい。(1)インタビュー調査。当初の予定通り、文楽座技芸員などの文楽関係者、および文楽以外の伝統人形芝居の演者を対象としてインタビュー調査をおこなった。またそれに加え、異なるジャンルとの比較という目的で、宮内庁楽師に対してもインタビュー調査をおこなった。これは当初の予定にはなく、本研究課題に取り組むうちに生まれたテーマである。(2)地方人形座の上演実態の調査。前年度から継続しておこなわれた。次に研究成果については、テーマごとにまとめたい。(A)語りとしての浄瑠璃。職業的語り手の稽古および口伝に注目した論文が執筆された。また近代に成立した語り芸である浪花節との比較研究も進められた。(B)人形操りのメカニズム解明。文楽式三人遣い操法における役割分担や相互の関係性について、文楽座技芸員へのインタビュー調査がおこなわれ、それに基づいた論文が発表された。(C)「情」や「性根」といった、浄瑠璃独自の概念の解明。研究会において議論が交わされた。(D)心理学実験に基づく、人形による感情表現の評価。共同研究としておこなわれた。研究会や電子メールのやりとりなどによって活発な議論が交わされたが、それらは共著論文という成果として結実した。
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