2015 Fiscal Year Annual Research Report
『長崎そのときの被爆少女』成立過程確定を軸とした長崎原爆文学に関する基盤的研究
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25370253
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| Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
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Principal Investigator |
横手 一彦 長崎総合科学大学, 共通教育センター, 教授 (60240199)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 長崎原爆文学 / 長崎(浦上)原爆 / 長崎文学 / 敗戦期文学 / 戦後文学成立期 / 『長崎・そのときの被爆少女』 / 原爆物語 / 臨時救援列車 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
当該研究初年度2013年度(平成25)は、概ね研究計画書の項目に沿って進展させた。当該研究2年度目2014年度(平成26)は、初年度の到達地点から部分的に見直し、原典資料を確認する方向性を強め、研究内容を進展させた。当該研究3年度目2015年度(平成27)は、前年の私家版第一集の発行と同じく、私家版第二集『長崎(浦上)原爆体験の記録――石田壽「原爆物語」など』(平成27年6月)を編集し、発行した。これらは、被爆初期の貴重な記録や証言や原典資料を紹介し、これらに分析や考察を加える形式に拠ることで、個々・拡散的ではなく、一定の纏まりとして成果の公表を求めたことによる。加えて関係者の了解のもと、個人研究室に移送しての作業を許された個人所蔵資料を電子化し、その分類と整理に努めた(主に被爆関連資料)。そして当該研究3年度末にそれらの作業を終えて、所蔵者のもとに返却した。このデータの公表は、ご本人や関係者と話合い、全的なものとならないとも考えられるが、書誌的資料の記載形式で公表したいと考える。
そして例えば、石田(旧姓柳川)雅子著『長崎・そのときの被爆少女』の本文記述を起点として、2年度に被爆直後に運行された臨時救援列車の記録を復元して整理したように、また石田雅子の関わりから、3年度に貴重な音源(最初の被爆証言の録音記録)が発見され、これを文字起こしをして公表したように、更に未公開個人所蔵資料を直接に確認してデータ化したように、被爆後の記録復元と、被爆者や関係者の証言等を得ることに努めた。この過程で、被爆後に日本人スタッフによる映像記録(旧日映)が撮影時のまま、未整理にあることを知った。被爆後の記録や証言を、原典資料などの一次資料から分析し考察した3年間の研究調査の蓄積とその発展形として、この研究素材があると考え、大まかに個人所蔵資料を整理し終えた段階に至り、新規の研究課題を提出した。
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