2016 Fiscal Year Annual Research Report
Libraries and translation under tha colonial administration of Korea in the early 'Bunka Seiji (cultural government)': reconstructing the history of Japan-Korea culutural exchange
Project/Area Number |
25370255
|
Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
奥田 浩司 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (90185538)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶谷 崇 北海道科学大学, 未来デザイン学部, 教授 (10405657)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 植民地朝鮮 |
Outline of Annual Research Achievements |
東アジア日本語教育・日本文化研究学会2016年度国際学術大会(ハワイ大学ヒロ校2016.8.5)において、「『京城彙報』の中の「京城図書館」 ―同化の政治学―」と題して研究発表を行った。発表は、京城府が発行していた『京城彙報』に掲載された李範昇「京城図書館と私」について考察したものである。発表では、『京城彙報』の位置づけについて報告し、李範昇「京城図書館と私」について独立運動を視野に収めつつ論じた。結論を簡単に述べれば、『京城彙報』では京城図書館について同化を志向しているものとして位置づけようとしている。それに対して李範昇「京城図書館と私」からは、朝鮮民族のための図書館であることが示唆されている。有島武郎研究会第六〇回全国大会において、「『或女』のジェンダー・イデオロギー-平塚らいてう・恋愛・狂気-」(明治大学駿河台キャンパス2016.11.19)と題して発表した。発表内容の一部に、本研究の成果を反映させた。具体的には、『有島武郎著作集 第八輯 或女(前編)』(大正8年3月叢文閣)『有島武郎著作集第九輯(後編)』(大正8年6月叢文閣)が植民統治下にあった京城図書館に所蔵されていたことの報告を行った。併せて、大杉栄の『相互扶助論』(大正12年5月春陽堂)も所蔵されていたことに言及し、若干の考察を試みた。研究協力者の協力を得て、宋銀淑「李範昇の図書館思想研究」(漢陽大学校学院論文1998年6月)について、共同で検討した。論文では李範昇の経歴並びに思想について詳細に報告されており、本研究における調査・研究について検証することができた。
|
Research Products
(2 results)