2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25370291
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
高野 美千代 山梨県立大学, 国際政策学部, 准教授 (10289811)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 書物史 / フランシス・サンドフォード / 17世紀英文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究の成果としては、和文と英文による2点の論文の出版を挙げたい。これは、17世紀ヘラルドのフランシス・サンドフォードによる書物を考察するものであり、日本国内では恐らく初めてのサンドフォードに関する論考である。執筆段階で海外研究協力者との意見交換を行い、王政復古期の書物受容の一端を解明することができた。 ただし、当初より計画していた国際学術集会の開催は、諸事情により日程の調整ができず、28年度に持ち越すことになった。17世紀イギリスの書物史(Book History)を中心的テーマに据え、海外から研究者を招聘し、日本国内の英文学、その他文学、歴史学、社会学等の関連分野の研究者に参加してもらい、書物史の諸相に関して活発な研究発表・意見交換の機会を設ける予定である。 他の諸分野とはおそらく異なり、17世紀英文学の場合は特に海外から複数の著名な研究者が来日して講演・研究発表を行う機会はまれである。そのためこのような学術集会で意見交換できることは多くの国内研究者にとって大変貴重な機会となると確信している。本補助金の支援を受けて、ぜひとも成し遂げたいと希望している。 また、この国際学術集会終了後は、その成果を体系的な研究としてひとつの形に整えて提示するため、書籍または冊子パンフレットに編集する計画である。したがって、年度後半はこの研究成果を広く公表するための作業を行いたい。 この年度の海外出張においては、最終的な文献調査・資料収集を中心に行い、研究最終年度にあたるため、3年間の成果を国内外の学会や学術雑誌等で積極的に発表していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初より27年度に計画していた国際学術集会の開催が、諸事情により日程の調整ができず、28年度に実施を持ち越すことになった。 一方、個人で行う研究についてはほぼ順調に進んでいるので、残りの期間では、研究集会の成果を含めた本研究課題の最終的なまとめを行いたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に行う国際学術集会では、17世紀イギリスの書物史(Book History)を中心的テーマに据え、海外から研究者を招聘し、日本国内の英文学、その他文学、歴史学、社会学等の関連分野の研究者に参加してもらい、書物史の諸相に関して活発な研究発表・意見交換の機会を設ける。この研究集会については28年10月に開催の予定である。また、この研究集会終了後は、その成果を体系的な研究としてひとつの形に整えて提示するため、書籍または冊子パンフレットに編集する計画である。したがって、年度末まで継続してこの研究成果を広く公表するための作業を行いたい。
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Causes of Carryover |
平成27年度に計画していた国際研究集会が、参加予定者のスケジュール調整が困難であり、延期にせざるを得ない状況になった。そのため、研究集会は1年後に実施することになり、研究のとりまとめも1年間延長することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度は秋に海外から研究者を招聘し、あわせて国内研究者の参加も募り、国際研究集会を実施する。その打ち合わせのため、夏季に英国出張を行い、情報交換をするなどして準備を進める。年度後半には研究の総まとめとなる報告書あるいはパンフレット等を執筆編集して公開する予定である。
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