2014 Fiscal Year Research-status Report
翻訳と創作の狭間で:メアリー・シドニー・ハーバートの翻訳技巧とその意義
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25370323
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
竹山 友子 大阪電気通信大学, 工学部, 准教授 (90462142)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イギリス文学 / 初期近代英国 / 詩 / 翻訳 / 女性作家 / シドニー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、初期近代英国のメアリー・シドニー・ハーバートの翻訳作品における事実上の翻案作業、特にジェンダーを意識した書き換え作業に焦点を当て、彼女の翻訳の元作品や他の作家による翻訳作品との比較を通してメアリーの翻訳技巧の特徴と異義を探ることである。 平成26年度はその目的を達成するべく、資料収集、メインテキストの精読、論文発表の準備を行った。ハーバートの詩編翻訳の元となっているBishops’ Bibleの1568年版やカヴァーデール訳詩編原稿の閲覧するためにイギリスのBritish Libraryへ出向いた。さらにBritish Libraryでは日本の国会図書館には入っていないデータベースを活用して、その場でコピー入手できる資料については入手した。また、シドニーおよびペトラルカに関する資料、ヘブライ語聖書に関する資料を入手した。 研究成果としては、2014年1月に国際学会で発表した内容のProceedingを著し、9月に関連書籍であるFaithful Translators: Authorship, Gender and Religion in Early Modern England (Northwestern UP, 2013) の書評発表を行った。それとは別に論文1本を完成させ、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画よりは取り扱う作品研究が若干遅れてはいるが、資料収集および学会発表、論文発表準備ができており、概ね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は最終年度に当たるため、これまでの研究で考察した内容をさらに深め、メアリー・シドニー・ハーバートの翻訳で新たに発見した内容をまとめ、学会発表および論文発表を行っていきたい。
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