2015 Fiscal Year Annual Research Report
翻訳と創作の狭間で:メアリー・シドニー・ハーバートの翻訳技巧とその意義
Project/Area Number |
25370323
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
竹山 友子 関西学院大学, 文学部, 准教授 (90462142)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イギリス文学 / 初期近代英国 / 詩 / 翻訳 / 女性 / シドニー / ペンブルック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、初期近代英国の女性作家ペンブルック伯爵夫人メアリー・シドニー・ハーバートの翻訳作品における事実上の翻案作業において、ジェンダーを意識した書き換えがなされていることを明らかにすることである。翻訳元の作品や他の作家による翻訳作品との比較により、ペンブルックの翻訳技巧の特徴や意義を探る。 平成27年度は本研究の最終年度となり、目的を達成するべく、研究内容をまとめた研究成果の発表を中心に活動した。Hawaii International Conference on Arts and Humanities においてペンブルックの翻訳に関する発表を1本、関西シェイクスピア研究会にてペンブルックの翻訳作品が及ぼした影響に関する発表を1本、さらに日本英文学会中国四国支部大会にて同じ初期近代英国の女性作家アフラ・ベーンの作品(翻訳と創作)に関するシンポジアム発表1本を行った。 その他論文としては、国内学会プロシーディングを1本発表した。また、出版は28年度となるがイギリスオックスフォード出版局の学会誌に英語論文を投稿し、採用が決定している。それ以外にも、28年度に投稿予定の論文および学会プロシーディングの執筆が完了している。 今回の研究においては、既に学会発表した内容の中に、学会誌で論文発表していない内容がまだ多くあるため、2,3年のうちに全体の内容を書籍としてまとめて出版したいと考えている。今後はこの研究を発展させて、ペンブルックの後継者的な女性作家達の翻訳・翻案・創作における技巧やその意義について研究したい。
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