2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25370346
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
吉田 正明 信州大学, 人文学部, 教授 (20191611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木原 浩 神戸大学, 国際文化学研究科, 名誉教授 (70116177)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | シャンソン / 文芸キャバレー / カフェ・コンセール |
Research Abstract |
平成25年度は,主として本研究を遂行する上で必要不可欠な文献や関連資料(文学作品,歌謡集,挿絵入り楽譜付歌詞 petit format,回想録,CD,DVD等)の収集と現地調査を行った。主な調査場所は,フランス国立図書館,アルスナル図書館,パリ市歴史図書館,モンマルトル博物館,SACEM資料館等である。併せて,ラパン・アジール等のキャバレー,カルチエ・ラタンなどの古書店,楽譜付歌詞や古いポスター等を扱っている骨董店なども調査した。貴重な資料として,ベルエポック期の1903年に創刊された"Paris qui chante"という当時カフェ・コンセールやキャバレー等で活躍したシャンソンのアーティストをイラストをふんだんに使って歌詞を紹介した,シャンソン紹介の草分け的な週刊誌を入手することができた。 また,シャンソン研究会を2回開催して,調査旅行等でこれまで得られた資料や成果の報告を行い,調査報告を当研究会の研究誌『シャンソン・フランセーズ研究』第5号に発表した。 研究代表者の吉田は,第二帝政期から第三共和制にかけて文芸キャバレー以前に誕生した文芸サークルやシャンソニエの実態調査及び,「シャ・ノワール」をはじめ1880年代以降に隆盛した文芸キャバレーに関する資料を調査分析した。 研究分担者の三木原は,パリコミューン前後の社会主義的シャンソニエの作品発掘とカフェ・コンセールで歌われたシャンソンの分類と歌詞内容の分析を進めた。 各自の研究の進捗状況や成果をメール等で報告し合ったり,研究会において研究打合せ等も密に行い,今後の研究に一定の方向性が与えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,19世紀末から20世紀中葉にかけて,主にパリの文芸キャバレーを中心になされた文学とシャンソンの交錯の実態を,当時出版された詩や文芸誌や歌詞や雑誌といった一次資料に基づいて調査研究し,その相互的影響関係を探り,シャンソンと文学との緊密な関係を跡付けるとともに,シャンソンがフランス文学に与えた影響を明らかにすることを目的としている。研究初年度は本研究を進める上で必要不可欠な文献や資料の調査及び収集を中心に行い,現地において貴重な資料も含め多くの一次資料を収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,調査収集した資料に基づき,引き続き関連資料の調査・収集を研究計画書に挙げた調査場所を中心に実施する。併せて,それら収集した文献,諸資料の整理・分析に着手し,不足資料を洗い出し,本研究に必要となる未収集の文献・資料を補完する。 そして,調査研究で得た資料や文献の分析結果をまとめて,シャンソン研究会,あるいは学会や講演会等においてその成果を発表し,研究分担者はもとより,シャンソン研究会会員間で意見交換をしてさらに研究テーマを吟味し深めていく。 研究2年目は,本研究課題の方向性をより明確にし,その成果の見通しをより鮮明に立てるべき時期にあたるので,研究者間の研究打合せを密にし,研究会やシンポジウム等を積極的に開催し,実りある研究成果がもたらされるべく鋭意努力していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額(繰越金)が7万円弱生じたのは,発注していた図書が年度末になっても届かなかったり,絶版等で入手できなかったことや,専門的知識の提供を検討していた研究者の都合が悪くなり,予定していた人件費等を使用しなかったことなどが理由である。 発注後まだ届いていない図書も含め,まだ入手していないシャンソンと文学に関連する19世紀末から20世紀初頭にかけて発刊された高額な文芸誌コレクション(『黒猫』『ミルリトン』等)の購入に充てる。引き続きフランスで資料の調査・収集を行い,学会等でシャンソンをテーマにしたワークショップを開き,パネリストへの謝礼等に充てる予定である。
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Research Products
(6 results)