2013 Fiscal Year Research-status Report
ラトビア・ユダヤ人文学の研究--多言語・多文化文学の可能性をめぐって
Project/Area Number |
25370352
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (00200270)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロシア文学 / ユダヤ文学 / ラトビア文学 / ディアスポラ / ポリグロティズム / 多文化 |
Research Abstract |
初年度であるが、すでに先行した、関連する科学研究費の課題の成果の蓄積もあり、順調に研究を進めている。その成果は平成25年度5月、ボスニア・ヘルツェゴヴィナのバンヤ・ルーカ大学で行われた国際会議「言語・文学・文化研究の現代的アプローチ」と、同年度9月にテヘラン・イマム・サディク大学で行われた国際研究集会で早くも報告されている。同年度11月には、科学研究費を使用しての出張ではないが、バクーで行われたバクー・フォーラムに国賓待遇で招待され、本研究課題に関わる報告を行っている。この報告は現地のメディア(新聞・テレビ)などでも取り上げられている。こうした学会参加にあわせて、ナポリ、ドブローヴニク、サラエヴォ、バクー、テヘラン、ザンジャン、タブリーズで、ユダヤ系ロシア文学の資料を閲覧・収集した。平成25年度3月には米国に出張し、サンフランシスコ、スタンフォード、ニューヨーク、フィラデルフィア、ワシントン、バルチモアの図書館、公文書館、ユダヤ歴史博物館などで関連資料を閲覧・収集した。国内では科学研究費を用いて、文学・文化理論書を中心に購入を進め、それをもとに海外で収集した文献の分析を進めている。新視角の分析成果が蓄積しつつある。また、コンピュータ関連の周辺機器も購入し、研究成果報告作成、資料の分析などが軽快に行われるような環境整備に努めた。研究の成果はすでに初年度ながら一件の研究論文にも結実し、年度末に刊行された。またもう一点の論文は年度内には発表されなかったが4月はじめには刊行されている。さらにもう一点は未刊行であるが、すでに入稿済みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
資料の収集と分析が順調に進んだため、初年度でありながら、3度の成果発表報告を行い、また、研究成果の刊行も一点、行い、さらに刊行準備中のもう2点の論文もすでに刊行済み(年度内ではないが)または入稿済みであるため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度も複数回の外国出張を計画しており、資料閲覧・収集を積極的に進める予定である。国内での資料購入も継続して行う。初年度はきわめて速いペースで成果の発表(口頭発表および成果刊行)を行ったが、本年度もハイペースで成果を世に問うていく予定である。すでにいくつかの国際学会に参加・発表申し込みを行っている。また、初年度は余裕がなかったが、すでに初年度に刊行した研究成果や本年度に刊行するもののネット上での公開も進めていき、成果の社会還元に努める予定である。
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