2014 Fiscal Year Research-status Report
ラトビア・ユダヤ人文学の研究--多言語・多文化文学の可能性をめぐって
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25370352
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
ヨコタ村上 孝之 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (00200270)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ユダヤ / ラトビア / 多言語 / イディッシュ / ロシア文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の2年次である平成26年度は、平成25年度に引き続き、資料の購入・閲覧・収集に努めた。国内にて必要な文献・資料を購入、また図書館の相互利用にて複写の作業を進めた。2014年5月5日から5月19日にはアゼルバイジャン、イラン、コソボ、モンテネグロ、クロアチアに出張し、バクー・スラブ大学、また、イラン国タブリーズ大学にて同様に成果発表の報告を行った。コソボ国プリスチーナ市国立図書館、モンテネグロ国ポドゴリッツァ市国立博物館、クロアチア国スプリット市・市博物館および歴史博物館にて資料の閲覧・収集を行った。2014年7月31日より月14日はアルゼンチン・ウルグアイに出張し、アルゼンチン国ブエノスアイレス市国立中央図書館にて開かれた国際会議「アルゼンチンのゴンブロヴィッチ」に参加、成果発表を行った。また、ブエノスアイレス市歴史博物館、国立中央図書館、アルゼンチン国コルドバ市歴史博物館、ウルグアイ国コロニア・デル・サクラメント市歴史博物館にて資料の閲覧・収集を行った。2015年2月17日より2月25日はルクセンブルク大公国およびノルウェーに出張し、ルクセンブルク市国立美術博物館およびオスロ市歴史博物館、イプセン博物館にて資料収集・閲覧を行った。これらの作業によって蓄積された資料・史料・文献などを精密に調査し、あわせて購入を進めていた文化・文学理論研究書の知見とも照らし合わせ分析を進めている。その成果は上記のように、国際学会で平成26年度中に三回報告された。また、公表成果としては論文“Being an Expatriate at Home: An Internal and External Exile of Jewish Poets in Russia and America”を刊行した(大阪大学言語文化プロジェクト2014『表象と文化XI』)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
科学研究費を用いて資料の購入を進め、また外国出張を数回、行って、国内では入手できない貴重な資料の複写・収集を順調に行っている。合わせて購入している文化・文学理論書の知見を利用した資料・文献の分析も予定通り進めており、研究成果が蓄積しつつある。本年度は2度の国際学会における成果発表と1本の論文刊行に至っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は研究計画最終年度であるが、予定通り、さらなる資料収集と、その調査・分析に基づく、総合的な成果の構築に努める予定である。本年度も数度、外国出張を行う予定であるが、目的地での資料の所在などについてはインターネットを通じてほぼ把握できており、また協力してくれる現地の研究者との連絡も密であって、出張成果があがることが期待される。資料の分析も順調に進んでおり、当該分野における貴重な知見を伴う研究成果が公表できることが想定される。
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Causes of Carryover |
ガーナで2015年1月に開催される予定であった国際学会に出席を予定していたが、エボラ熱拡大のため、当該学会が2015年9月に延期されたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2015年9月に延期されたガーナでの国際学会出席を予定しているので、そのための旅費として使用する。
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