2014 Fiscal Year Research-status Report
Anthology: Japanese Peruvian Writers
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25370418
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
間藤 茂子 早稲田大学, 国際教養学術院, 准教授 (90579468)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 日系ペルー人作家 / 日系ラテンアメリカ人作家 / 南米とアジア / ポストコロニアリズム / アイデンティティー |
Outline of Annual Research Achievements |
2014年度は、日系ペルー人作家フェルナンド・イワサキ著作の短編小説「La sombra del guerrero」(「侍の影」仮和訳)についてパロディーに関連する学説を適用し、日系ペルー人が江戸時代の侍文化を理解することが可能かどうかを、作者イワサキがなぜ嘲弄的に表現しているかを探求するのに力を入れた。なぜならば、イワサキを本研究である「日系ペルー人作家選集」に含めるかどうか検討中であるからだ。その結果論文を一本終了し、2015年11月に査読付き学術誌で発表される予定である。 また、2014年4月には「アジアとスペイン語圏、ポルトガル語圏を結ぶ」をテーマに早稲田大学でシンポジウムを開催した。約35名以上の研究者がアジア、アフリカ、ヨーロッパ、北南米から集まり、研究発表、意見交換をした結果、日系ペルー人作家アウグスト・ヒガ著作の短編小説集と小説の新作が出版されたことを学び、短編小説の分析に取り掛かった。フランス、Universite Blaise Pascalの教授、Axel Gasquetの研究プロジェクトににヒガの「Okinawa existe」(「沖縄は存在する」仮和訳)を分析する論文を投稿した。 夏休み、春休みを利用し、アメリカ、ウイスコンシン大学の図書館、シカゴ大学の図書館で日系ペルー人作家、日系アルゼンチン人作家に関する資料を収集することができた。また、3月にはグアテマラ、アンティグア市で開催された学会で(例年のスペイン語文学国際学会)研究発表をした。執筆中の日系ペルー人、ホセ・ワタナベによる詩集について発表した。現在校正中であり、2015年5月末までに査読付き学術誌に投稿する予定である。これと並行し、アウグスト・ヒガ著作の短編小説集の分析を引き続き行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究は順調であるが、日系ペルー人作家の選集を本にまとめることはまだ出来ていない。今までは、各著者の作品を分析したものを論文として発表してきたが、これから先はどのように未発表の論文を選集の中に入れていくかが課題である。また、日系ペルー人作家の研究中に、日系とペルーの領域を超えたアジア系ラテンアメリカ文学、文化のテーマの研究を避けることができなくなり、研究範囲が広がってしまったことも、日系ペルー文学選集の本を出版できていない一理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年度は選集を出版するため、まず選集出版企画をペルーの出版社Ediciones Murrupに提出することが必要である。論文執筆と並行して出版企画を提出することになる。6月末までに論文を2本終了し、8月末までには企画を提出したい。それ以降は出版社との打ち合わせ、校正等に時間を費やし、2016年3月末までには出版契約までたどり着く予定である。 また、今年度7月には早稲田大学でニューヨーク大学、ブエノスアイレス校から作家、教授、研究者であるAna Kazumi Stalh氏を招き講演とシンポジウムを開催する。シンポジウムにはニュウ―ヨーク大学の専門家が参加する。Stalh氏との意見交換はすでに始まっているが、来日した時には日系アルゼンチン文学と、視覚美術作品、フィルム等をどのようにアジア人のディアスポラのテーマを通して繋げることができるかを話し合う。 具体的には、8月はアメリカ、ウイスコンシン大学の図書館で資料収集をする。2016年2、3月はペルー、リマで上述の出版企画を提出し、作家アウグスト・ヒガの研究者と意見交換をする予定である。
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Causes of Carryover |
2015年7月1日にニューヨーク大学、グローバルアーツ、Asian/Pacific/American研究所、所長Alexandra Chang氏と共同でシンポジウムを早稲田で開催する。アルゼンチン、ブエノスアイレスの同大学グローバルセンターより作家であり、研究者であるAnna Kazumi Stahl氏を早稲田に招聘する予定である。Stahl氏は日系アルゼンチン人であり、日系人のアイデンティティー、居場所を探求した文学作品の著者である。シンポジウムで講演するほか、将来の共同研究について意見交換する予定である。そのため、招聘に関わる旅費等などを科研費で支払いたいと考えている。そのため、今年度の助成金を次年度の研究活動に追加したいと考えた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記シンポジウムに助成金を使用するほか、例年のラテンアメリカでの学会に参加し、アメリカ、ウイスコンシン大学の図書館で資料収集をするため、ペルーリマ、日系文化センターで資料収集、日系ペルー文学の研究者との意見交換のため、助成金を使用する。
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Research Products
(2 results)